安倍晋三首相が2020年4月7日に7都府県を対象とした「緊急事態宣言」を発令した。欧米諸国では新型コロナウイルスの感染拡大がピークアウトの兆しがみられるとされるが、日本での警戒は緩まない。日米の感染者数と死亡者数の動向が、株式と為替市場の焦点となっている。
そうしたなか、東京株式市場の日経平均株価は1万9000円台を回復した。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 コロナ禍に神経質になっている
日経平均株価予想レンジ:1万85000円~2万円
2020年4月10日(金)終値 1万9498円50銭
今週の東京株式市場で日経平均株価は、1万9000円台を固める展開か。
前週の日経平均株価は、欧米での新型コロナウイルス感染拡大の鈍化を受けて、米ニューヨーク株式市場のダウ30種平均株価の上昇などを好感し、4日続伸して1万9000円台を回復した。9日にFRB(米連邦準備制度理事会)が追加支援策を発表したことも支援材料となった。
7日に安倍晋三首相が7都府県を対象に「緊急事態宣言」を発令したが、相場に織り込まれていたことから、大きな下げ材料にはならなかった。
今週の日経平均株価は、1万9000円台を固める展開が見込まれる。日本では、新型コロナウイルスの感染拡大が続いており、鈍化の兆しは見えないものの、欧州では米国がピークアウトの見込みが見られるなどを好感する動きになっている。
ただ、国内での感染拡大に対して、ロックダウン(都市封鎖)など感染防止策が一段と強化される懸念は続いており、株式相場は国内での感染拡大に対して神経質になっている。このため、日経平均株価が2万円を上抜けるのは簡単ではなさそうだ。
今週は、中国の経済指標が多く発表されるため、注目だ。