新型ウイルスの猛威が米国を襲うさなか、バーニー・サンダース上院議員が民主党の指名争いからの撤退を表明しました。
これで11月に予定される本選は、ジョー・バイデン前副大統領とドナルド・トランプ米大統領の一騎打ちになるかと思いきや、ここにきて「最も大統領になってほしい男」と全米が熱い視線を送る「最強の候補者」が登場しました!
新型コロナウイルス対策で手腕を発揮している「あの人」ですが、華麗な私生活にも注目が集まっています。
全米に巻き起こる、熱狂的な「クオモ大統領」待望論
あんなに盛り上がっていた米民主党の大統領指名争いが、あっけなく終結を迎えそうです。若者を中心とする熱狂的な支援者に支えられていたサンダース氏が、レースからの撤退を表明して、事実上バイデン前副大統領の指名が確実になりましたが、思わぬところから「伏兵」が登場!
選挙活動の自粛からメディアでの露出が減ってしまったバイデン氏と対照的に、コロナ対策で注目を集め、もはや「米国のリーダー」と賞されるようになった、クオモ・ニューヨーク知事への「大統領待望論」が急浮上しているのです。
Cuomo frenzy builds in a Sanders-less race
(サンダース氏が消えた戦いで、「クオモ熱狂」が起きている:ワシントンタイムズ)
「frenzy」は「熱狂」「狂乱」「度を超えた興奮」といった意味。この場合、「熱狂的なクオモ待望論」「クオモ旋風」といったニュアンスでしょう。
Draft Cuomo 2020 groundswell emerges amid the New York governor's coronavirus response
(NY知事がコロナウイルス対応をしているなかで、「クオモを2020大統領選に」のうねりがわき起こっている:ABCテレビ)
Groundswell:大きなうねり、高まり
「熱狂」にせよ「大うねり」にせよ、メディアの報道からは、とにかく人々が「クオモ大統領」を熱望していることが伝わってきます。
クオモ知事といえば、新型コロナウイルス危機の被害が最も集中しているニューヨーク州で、その対応が称賛されています。数字をベースにしたわかりやすい語り口と、時折見せる人情的な側面。いまや、毎日午前11時(現地時間)から行なわれる記者会見は世界中の注目を集め、その一挙手一投足がニュースになるほどです。
「彼が知事じゃなかったらニューヨークはパニックに陥っていただろう」
「毎日生中継される記者会見が、ロックダウン中にいるニューヨーカーの希望だ」
と、とにかく危機管理能力とコミュニケーション能力の高さが評価されているクオモ知事。
「コロナは数か月で消える」など、根拠のない楽観的な観測や暴言を連発してきたトランプ米大統領や、すっかり影が薄くなったバイデン氏と比べても、リーダーシップぶりは顕著です。
さらに、記者会見で「私たちは限界だ。ニューヨークを助けに来てくれ!」とボランティアの必要性を熱く訴えたり、「政府が発表する死者数は、(数字ではなく)家族、父親、母親、兄弟姉妹といった一人ひとりの人間だ。今日もまた多くの痛みが生じた」とストレートに感情を吐露したりするなど、ニューヨーカーだけでなく全米、いやいや世界中の人々の心をわしづかみにしています。
さっそく、SNS上では「#PresidentCuomo」「クオモ大統領」や「#Cuomo2020」「#Cuomoforpresident」(クオモを大統領に)といったハッシュタグが登場。熱いメッセージが拡散されています。