元Jリーガー社長が掲げる理想 「健康寿命を延ばして、いきいき働ける社会を創る」こと

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   サッカー好きなら、彼の名前は何度も耳にしたことがあるだろう。現役の16年間、Jリーグ「浦和レッズ」でプレーし、日本代表としても活躍した元プロサッカー選手の鈴木啓太さん。

   2015年に現役を引退した鈴木さんは、サッカー界を離れて実業家の道に転向。アスリートの便(べん)を集めて腸内細菌を研究する「AuB株式会社」を立ち上げた。

   ビジネスという場に活躍の場を移して、丸4年。サプリメントを開発したり、プロ野球・読売ジャイアンツとパートナーシップ契約を結んだりと順調にビジネス領域を広げている。AuBの鈴木啓太社長に聞いた。

「人間は腸がいちばん大事」母の言葉を胸に刻む

―― プロサッカーの現役時代から、腸や便に興味があったとのことですが、興味を持ったきっかけは何だったのでしょう。

鈴木啓太社長「小さい頃から、母親に、『人間は腸がいちばん大事。毎日自分の便を見なさい』と言われて育ちました。調理師だった母は、食事に気を遣ってくれていましたが、私のカラダが小さかったので、カラダのことをあれこれ調べるうちに『腸が大切だ』という結論に至ったようでした。
母の言葉に、最初は半信半疑でしたが、自然と便の状態を毎日チェックするようになりました。プロになってからは、自分のコンディションを腸やおなかで測るようになり、便の状態から、食事の内容を調整したり、ストレスなどの精神的な負担を整えたり、おなかにお灸をすえたりして、体調管理していたんです。
運動選手は冷たいものをよく飲みますが、腸を冷やすものはなるべく摂らないようにしたり、食後に必ず温かいものを飲むようにしたり......。食事に気を遣っている選手はたくさんいましたが、腸に一番気を遣っていた選手は私くらいだったと思います」

―― プロのスポーツ選手が、セカンドキャリアとしてビジネスを立ち上げるというのは、めずらしいと思いますが、アスリートの便について調べるというアイデアは、いつ、どこから得たのでしょうか。

鈴木社長「2015年、現役を引退する少し前に、『毎日の便を記録する』というビジネスをされている方と会う機会がありました。そのとき、『アスリートの便を調べてみたら、おもしろい発見があるんじゃないか』という話になったんです。太っている、痩せているなどのヒトの体形は、特定の腸内細菌の影響によるものだという有名な腸内細菌研究があるのですが、同じようにアスリートという特徴的な対象者の便の中に、特有の傾向や特有の菌があるんじゃないか。それがわかれば、一般人の課題の解決にもつながるはずだと思いました。これを調べることが私の『天職だ』とピンときましたね」
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