利用継続は積極的も利用額は......
サービス別の顧客満足度に変化があったように、初回の調査と比べて、ユーザーの利用実態にも変化がみられた。
利用頻度は「ほぼ毎日1回以上」と「2~3日に1回程度」を合わせた割合が前回の25%から36%に増加。バーコード決済が日常の買い物に定着が進んでいることが示された。
複数のサービスの利用者による使い分けで、前回67%だった「キャンペーンなどでお得になるサービスを選んで決済」というユーザーが50%に減少。その一方で、「主に利用しているサービスでなるべく決済している」ユーザーが前回の33%から50%に増加した。こうしたことから、利用サービスの固定化が進んでいる傾向がわかった。
また、「利用できる店舗・ウェブサイト」が「豊富である」とする割合は、前回の24%から35%に増えたものの、まだ半数にも達しておらず、サービス間の差も大きい。J.D.パワーでは「『豊富である』の割合がトップとボトムのブランドでは倍以上の開きがある。メインとして選ばれるブランドとなるためには、利便性の根幹である利用店舗・ウェブサイトの拡大が継続的な課題であると言える」と指摘している。
利用者に今後も「続けて利用したい」かの問いに、「非常にそう思う」と答えた人は44%と、前回の34%から増加。「ややそう思う」を合わせると94%もの利用者が継続したい意向を示した。
しかし、「利用金額を増やしていきたい」かどうかでは、「非常にそう思う」は13%と、前回11%に対して微増にとどまった。
サービスを提供する各社にとっては、顧客数の拡大とともに利用金額を増やしていくことが大きな課題。J.D.パワーでは「利便性の拡大やポイント還元によるメリットの訴求などを背景に、現金からのシフトやクレジットカードなど他のキャッシュレス決済からのシフトを、いかに進めていくかが重要なポイントになる」としている。