2020年年明け早々、アメリカ軍がイランの革命防衛幹部のスレマニ司令官を殺害。イランとアメリカとの間に緊張が高まり、株式相場は大きく下落することになりました。
少し落ち着いてきたかに見えた2月。次は中国・武漢市で発生した新型コロナウイルスの感染が拡大しはじめます。日本ではダイヤモンドプリンセス号の感染問題で、再び相場を押し下げる要因となりました。
この段階ではまだ、中国や日本、韓国などアジア圏内だけの問題でしたが、3月に入ると、ヨーロッパやアメリカでも感染が拡大。相場はものすごいスピードで下落する展開となっています。そうしたことから、恐怖指数と呼ばれるVIX指数もリーマン・ショックの89の次に高い84まで上昇。個人投資家も大きな損失や含み損を抱えており、不安な毎日を過ごしている人も多いのではないでしょうか。
私自身も、今回の相場の下落で大きな損切りをする結果となってしまいました。まだ収束が見えない状況の中で、メンタル面でどうすればよいのかを考えていきたいと思います。
「投資 = 損する」というイメージが定着するワケ
現代はインターネットの普及で、オンライン証券で投資をする人が増えています。気軽に投資をはじめることができるようになり、若い人にも投資が浸透しつつある中で起こった暴落相場。私のところにも、はじめての経験で誰にも相談できないと不安になっていると相談がたくさんあります。
そんな中で、よく聞かれる言葉が、
「こんなに損をするなら投資なんてしなければよかった」
「他の商品にしていれば損失はもう少し少なくて済んだのに」
という後悔のひと言。
リーマン・ショックが起こった2008年当時、銀行勤めの私はよくお客様から同じような言葉を言われたのを思い出しました。
そして、そんな言葉を発したお客様の中には結局投資をやめてしまい、その後続いた上昇相場には乗ることができず、「投資」=「損する」というイメージのままになっている人もたくさんいます。
投資は無理をしてするものではありません。もうやりたくないと思えば、やらないという選択肢も一つです。でも、私は今後も続けていきたいと思っています。