シニア人材の積極活用へ 履歴書から「年齢欄」をなくしたい! リクルートジョブズ ジョブズリサーチセンター長の宇佐川邦子さんに聞く

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「年齢を気にする風潮は、もう終わりにしたい」

―― 今後の取り組みとして、どのようなことを考えていますか。

宇佐川さん「以前から『警備の分野でも女性の力が必ず必要になる』と言ってきたのですが、雇用はなかなか進みませんでした。東京2020大会を控えて、多くの外国人が日本を訪れようとしている、このタイミングで、ようやく業界も警備の分野での女性の労働力の必要性を認識し始めています。今後は警備会社と協力して、男性用にしか作られていなかった労働環境や働き方を変えていくところから、取り組みを始めていきたいなと思っています。
また、私の目標として、将来的に履歴書の年齢欄をなくしたいということがあります。『もう、いい年だから』というのが口癖になっているようなシニアの方もいますし、企業側でも採用する時に、年齢を気にするような風潮は、もう終わりにしたいのです。
そのためには、シニアに合ったハードとソフトの整備というのは大切です。たとえば、シニア向けの研修体制だけでなく、用いる素材なども軽量化して使いやすくしていくことなどで、よりシニアが働きやすい環境を創り出せるのではないでしょうか。シニアが働きやすい環境なら、他の人たちにとっても働きやすいはずですよね。すべての人が無理せず、強みを活かせる働きやすい社会に向けて、これからも、『からだ測定』のように、客観的に『見えるもの』を世の中にどんどん出していきたいと思います」

(聞き手:戸川明美、2020年3月12日取材)


【プロフィール】
宇佐川 邦子(うさがわ・くにこ)
株式会社リクルートジョブズ ジョブズリサーチセンター長
1992年にリクルートグループ入社後、一貫して求人領域を担当。2014年4月よりリクルートジョブズの調査研究機関であるジョブズリサーチセンターにてセンター長を務める。求人・採用活動、人材育成・定着、従業員満足のメカニズム等、「雇用に関する課題とその解決に向けた新たな取り組み」をテーマに講演・提言を行う。2017年2月よりリクルート 次世代事業開発室にて「からだ測定」の開発も兼務。


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