新型コロナウイルスによる感染症対策で、安倍晋三首相がイベントなどの「自粛」継続を要請した2020年3月10日以降、大手企業を中心に、4月1日に実施予定だった入社式を取りやめる動きが目立つようになった。
人材サービスのパソナグループが運営する「日本CHO協会」の調査によると、今もなお入社式の実施を予定している企業は55.4%。また「新入社員研修」については、約8割にあたる76.9%が「実施する」と答え、このうち44%が「全新入社員を1か所に集めて集合形式で実施する」としている。3月18日の発表。
入社式「実施」企業の72.2%が集合型
調査は、2020年3月13日~16日に、インターネットで実施。さまざまな業界にわたる130社から回答を得た。
入社式について72社(55.4%)が「実施する」と回答。「実施しない」企業は34社(26.2%)で、24社(18.5%)が「検討中」と答えた。
従業員規模が5000人以上の大企業(34社)だけでみると「実施する」は12社(35.7%)にとどまり、17社(50.0%)が「実施しない」としている。
「入社式を実施する」と回答した企業72社のうち、式を「4月1日」に行うとしているのは68社(94.4%)。また、52社(72.2%)が「全新入社員を1か所に集めて集合形式で実施」することを予定している。
実施形式では、ほかに8社が「集合型とオンラインを併用して実施」、6社が「全新入社員を1か所に集めず、何か所かに分けて集合型で実施」、5社が「オンラインで実施」としている。
一方、「入社式を実施しない」と答えた企業34社のうちの17社(50%)では「代替施策による対応を行う」ことを計画。代替施策の内容を自由回答で聞いたところ、最も多かったのは、動画配信などによる「社長のメッセージ発信」だった。