社会に絶望していた自分が、漫画家になろうと思ったワケ  ギャグ漫画家 田島シュウさん独占インタビュー(前編)

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「やる気がない」と怒られて......

田島シュウさんは「漫画家だけは成功しなくても一生続けると決意した」と打ち明ける。
田島シュウさんは「漫画家だけは成功しなくても一生続けると決意した」と打ち明ける。

――ちなみに、何の工場だったんですか。

田島さん「それも思い出せないんです(汗)。そのくらい興味がなかったのかもしれません。自分はたぶん、よくわからないんですけど、自閉症ぎみというか、何だかわからなかったんですよ。高校を卒業して初めて、社会に出て働いたわけですけど、『なんかハマらないなぁ』っていう感覚がずうっとある。人間関係を潤滑に回すことができなくて、一人で傷ついて溜め込むことが多かったです」

――上司や同僚と、円滑なコミュニケーションが取れなかったんですね。

田島さん「どんな仕事をしても、まったく興味が持てなかったです。それで『やる気がないのか』と怒られる。興味がないっていうのが、態度に出てたのかもしれません。一方で、何も考えなくてもできるような仕事...... スーパーの品出しとか、人とあんまり関わらなくていい仕事はできましたね。
工場を辞めてからは、バイトで出会った同年代の仲間とロックバンドを組んで、ギターボーカルをやったり。内向的な性格なのに、フロントマンをやったりしてました。それも結局、メンバーと上手くいかなくて辞めちゃったんですけど。そんなとき、同級生が『趣味で漫画を描いている』と聞いて、『漫画なら一人でやれる』と」

――そこから、漫画家の道へ。不安はありませんでしたか?

田島さん「いえ、まったく不安はありませんでした。漫画家だけは、成功しなくても一生続けようと思ったんです。それまで、ふわふわしたフリーター生活が長かったので、次の仕事は人生をかけても後悔しないくらいの、固い決意でやりたかった。そう決めたことで、精神的に安定したんだと思います」
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