新型コロナ対応への止まぬ批判 安倍首相の有事対応はどこで誤ったのか?(大関暁夫)

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政府の「姿」を自社の有事対応のヒントとすべし

   新型コロナ関連では、感染の有無に関する医療検査も問題です。発熱などの症状があり、検査受診を希望していても検査が受けられないという人が全国的に相当数いることが明らかになっており、

「政府がオリンピック開催国という事情を踏まえた国際的な立場を考え、感染者の数を増やさないための作為的な現場指示があるのではないか」

と、言われています。

   真偽のほどは定かではありませんが、数字的な裏付けの隠蔽や作為的な操作を感じさせるような行動は、対外的な不信感とともに内部的にもリーダーに対する信頼感を損ない、有事対応の求心力を失わせることにつながります。有事対応時には、とにかく真実を包み隠さず、真摯な姿勢でありのままを伝えることが重要です。

   ほかにもクルーズ船の乗客の扱いなど、今回の新型コロナ問題への対応には、さまざまな有事対応批判があるわけですが、前例のない有事対応に完璧を求めることは不可能です。今回のような時にこそ、有事対応に対する失敗や批判の数々を知っておき、いざという時どうすべきなのか自社対応のヒントとしてストックしておくことは滅多にないチャンスでもあります。

   そんな目で政府や関係機関の対応を注視しつつ、早期の新型コロナ問題の沈静化を、心より祈る次第です。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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