東京外国為替市場 米追加利下げは織り込み済みだが......
ドル・円予想レンジ:1ドル=105円00銭~108円00銭
2020年2月28日(金)終値 1ドル=107円91銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが不安定な動きとなりそうだ。
前週のドル円相場は、ドルが大幅安となった。WHO(世界保健機関)が新型コロナウイルスについて「パンデミック」(世界的大流行)を宣言したことや、原油価格の急落などで、リスク回避のドル売りが急増した。ドルは一時、1ドル=101円台に突入した。
今週のドル円相場は、ドルが不安定な動きとなりそうだ。新型コロナウイルスの世界的な感染拡大は、引き続きリスク回避のドル売り要因となるが、17、18日に開催されるFOMCでの米国の追加利下げは相場に織り込まれており、これがドル売り材料となることはないだろう。
むしろ、日銀の追加緩和や各国の経済対策が発表されるようであれば、ドル買い材料として反応する可能性は高い。
経済指標は、国内では16日に1月の機械受注、18日に日銀金融政策決定会合(19日まで)、2月の貿易統計、2月訪日外国人客数、19日に日銀の黒田東彦総裁会見、2月の消費者物価指数などが予定されている。
海外では、16日に中国の2月の工業生産と小売り売上高、17日にFOMC(18日まで)、米国の2月の小売り売上高と鉱工業生産、18日にパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長会見、2月の米住宅着工件数、19日に10~12月期の米国経常収支などが予定されている。
(鷲尾香一)