リベンジポルノ、被害者は20代以下で7割
さて、私事性的画像に係る事案(いわゆる、リベンジポルノ)も増加の一途。2019年の相談等件数は、前年比9.8%増の1479件にのぼった。相談等内容では「画像を公表すると脅された」が584件、「画像を所持されている・撮影された」が494件、「画像を公表された」が272件、「画像を送りつけられた」が239件。
被害者の性別は男性が97人(構成比6.6%)に対して、女性は1382件(93.4% )と、圧倒的多数だ。年齢でみると、19歳以下が376人(25.4%)、20歳代が637人(43.1%)、30歳代が235人(15.9%)で、20歳代以下が約7割を占めている。
加害者の性別は、男性が1249人(84.4%)、女性が88人(5.9%)だが、不明も142人(9.6%)となっており、年齢では、19歳以下が182人(12.3%)、20歳代が393人(26.6%)、30歳代が289人(19.5%)、40歳代が192人(13.0% )となっている。
驚きなのは被害者と加害者の関係で、交際相手(元を含む)が912人(構成比61.7%)と最も多いのだが、次いでネット関係のみの知人友人が182人(12.3%)もおり、知人友人(それ以外)の154人(10.4%)よりも多数となっていることだ。
相談件数は増加しているものの、私事性的画像被害防止法違反での検挙は2018年に減少に転じ、2019年も前年比5.6%減の34件にとどまっている。
しかし、そこには被害者の約7割を20歳代以下が占め、ネット関係だけの交友関係でありながら、リベンジポルノの被害を受けるという驚きの状況がある。
今後も若い女性を中心に、啓蒙活動を続けていくことの重要さが現れている。(鷲尾香一)