テレワークでカフェを利用、コーヒー代は経費で落ちません!
●自宅にWi-Fiを繋いでいない場合、カフェやコワーキングスペースを利用した費用は会社に払ってもらえる?
テレワークのために、カフェやコワーキングスペースを利用した費用が、経費として当然認められると思っている人は少なくないかもしれません。しかし、必ずしも認められるわけではありません。
テレワークにおける費用負担が、通常の勤務とは異なるものになることは容易に想定されるところです。カフェやコワーキングスペースで作業した分の費用の他にも、自宅の通信回線費用や文具、備品、郵送費用や光熱費などで問題になるでしょう。
これらの中には業務使用分と私的な使用分の切り分けが難しいものもあります。したがって、社員と会社のどちらが負担するのか、会社が負担する場合における限度額、社員が請求する場合の請求方法などについては、あらかじめ労使間でよく話し合い、就業規則などにおいて定めておくことが望ましいでしょう。
セキュリティの観点から、会社以外でのネットワーク利用を制限する会社も多いと思います。利用しようとするカフェやコワーキングスペースでの作業が、そもそも許されているのかについても、併せて確認しておくべきということになります。
●うっかり情報を漏えいしてしまった場合、全責任は社員に負わされる?
テレワークでは、社員が業務に関わる情報をオフィス外で利用することになります。 業務に関わる情報は、すべて会社にとって「情報資産」ですので、その管理には細心の注意が求められます。
具体的には、通常の就業規則における情報管理や、セキュリティガイドラインなどに従った作業が求められる他、テレワーク勤務規定の中に、新たな定めがなされることが考えられます。
在宅勤務の場合には、自宅以外での業務を禁止したり、カフェやコワーキングスペースを利用する場合でも、会社が指定する場所以外でのパソコンの使用を認めなかったり、公衆無線LANへの接続を禁止したりするなどということが考えられます。
そのような規定に違反して会社の情報を流出させてしまった場合には、会社から懲戒を受けたり、会社に対して民事損害賠償責任が生じたりすることになるでしょう。