荒涼たる「番外地」から、どうやって愛される存在に テレ東にみるサバイバル物語

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「孤独のグルメ」「きのう何食べた?」なぜ人気?

   本書は後半で、低迷の時代をバネに果たした成長したテレ東の様子をみている。テレビ東京の特徴として親しまれている「ユルさ」を分析し、オタク路線の軌跡をたどる。

   さらにはドラマ「孤独のグルメ」や「きのう何食べた?」などを個別にとりあげ、その成功の理由を探り、他局にはない独特の視点を指摘する。

   著者の太田省一さんは、社会学、テレビ文化論、ポピュラー文化論などを専門とする作家、評論家。著書に「中居正広という生き方」「社会は笑う・増補版-ボケとツッコミの人間関係」(いずれも青弓社)、「紅白歌合戦と日本人」(筑摩書房)、「マツコの何が『デラックス』か?」「芸人最強社会ニッポン」(いずれも朝日新聞出版)などがある。

   このサイズ(B6判)の書籍としては価格がやや高めだが、内容が濃い一方読みやすく、何かへの「挑戦」を控えた人の参考になる一方、テレビ関連のポップカルチャー史を知るうえでも価値ある一冊

「攻めてるテレ東、愛されるテレ東 『番外地』テレビ局の生存戦略」
太田省一著
東京大学出版会
税別2400円

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