【襲来!新型コロナウイルス】これぞ「世界基準」! GAFAが見せた「時給労働者」への「神対応」

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   世界中で猛威をふるう新型コロナウイルス。米国での感染者数が1000人を超え(2020年3月11日時点)、世界経済の二大拠点であるシリコンバレーとニューヨークでも感染が広がっています。

   「GAFA」をはじめとする米IT企業やウオール街の金融企業が従業員の「在宅勤務」を推し進めるなか、マイクロソフトが先陣を切った「時給労働者への神対応」が注目を集めています。さすが、世界のトップ企業はやることが違います!

  • 米国でも広がる在宅勤務、GAFAの「神対応」はすごかった(画像はイメージ)
    米国でも広がる在宅勤務、GAFAの「神対応」はすごかった(画像はイメージ)
  • 米国でも広がる在宅勤務、GAFAの「神対応」はすごかった(画像はイメージ)

さすが、マイクロソフト!「休業中でも賃金払います」

   米国での新型コロナウイルス感染者が急速に増えるなか、Googleの親会社Alphabetが、Google本社の社員を含む北米の全従業員に対して「在宅勤務」を要請する通達を出しました。

Google tells staff to work from home due to coronavirus
(コロナウイルスの影響で、グーグル社は従業員に在宅勤務を要請した)
work from home:在宅勤務

   Alphabetは、米国とカナダのオフィスに勤務する10万人以上の従業員に、少なくとも4月10日まで在宅勤務を行うことを求めています。これまでも、新型コロナウイルスの感染が真っ先に広がった西海岸のシアトル周辺で、アマゾンやマイクロソフト、アップルやフェイスブックといったグローバルIT企業が従業員に対して「在宅勤務」を推奨していましたが、北米の全従業員を対象とした例は珍しく、他企業に影響を与えそうです。

   「在宅勤務」の対象者は、グーグルの10万人を筆頭にマイクロソフトが5万4000人、アマゾンが5万人だそうですから、規模の大きさに目がくらみそうです。

   すっかり通勤者が消えたシリコンバレーでは、高速道路がガラガラでカフェやレストランは「開店休業状態」だと報じられていますが、マイクロソフトが先陣を切った「ある対応」に各社が追随して注目を集めています。

   巨大企業で働く従業員の中には、オフィスの清掃や社員食堂やカフェのスタッフ、施設の警備や社用車の運転手など「在宅勤務」に適さない仕事をしている従業員が大勢います。ほとんどが時給ベースで働く「hourly worker」(時給労働者)で、雇用状態は不安定です。

   マイクロソフトほどの規模になると数千人にのぼるそうですが、そうした「hourly worker」(時給労働者)にも給料の支払いを続けると発表したのです!

   オフィスを閉じている期間の給料を払い続けることで、「hourly worker」も安心して「在宅勤務」ができるようにという配慮ですが、このマイクロソフトの対応にアマゾンやグーグル、フェイスブックなどが次々と追随したことで「シリコンバレールール」として定着したようです。「在宅勤務」が北米全体に拡大するにつれて、この「シリコンバレールール」も広がるのでしょうか。

NYにも上陸! ウオール街は「在宅勤務」に後ろ向き?

   シリコンバレーよりも少し遅れて、東海岸のニューヨークでも新型コロナウイルスの感染が拡大。世界最大の資産運用会社であるブラックロックや金融大手のバークレイズ銀行などで従業員の感染が確認されました。

BlackRock employee in New York tests positive for coronavirus
(ニューヨークのブラックロック社の従業員がコロナウイルス検査で陽性となった)
positive:陽性

   報道によると、ウオール街の金融企業はとりわけコロナウイルスの「上陸」に戦々兢々としているそうです。

   複雑なシステムや瞬時の取引に対応する「トレーディングルーム」の業務を「在宅」でこなすには、相当な機能を有したシステム構築が必要になります。海千山千のハッカー集団は、「在宅勤務」によるセキュリティの抜け穴を探して、一斉攻撃をかけてくるでしょう。

   一瞬の操作ミスが命取りになるだけに、JPモーガンやバンク・アメリカといった大手金融企業は、トレーディングルームのスタッフを分散勤務させるなどの工夫をしているそうです。ウオール街にとって「在宅勤務」はできれば避けたいところでしょうか?

   日本でも、イベントの自粛や学校の一斉休業によって経済的打撃を受けた方々への補償が話題になっています。米国のマイクロソフトが先陣を切った、休業中の「時給労働者」への賃金保障が「神対応」に思えてなりません。早々に追随したGAFAもさすがです!この「シリコンバレールール」が世界基準になることを願います。

◆ 新型コロナウイルス注目ワードVol.3「work from home」(在宅勤務)

   「在宅勤務」に適する英語は「work from home」を使うことが多いです。文字どおり「home」(家)から「work」(仕事)をする、という意味です。日本語でよく目にする「telework」(テレワーク)は、「遠隔勤務」といったニュアンスが強いので、「work from home」のほうが一般的のようです。

   いくつか例文をご紹介しましょう。

I work from home today
(今日は在宅勤務です)

I work from home through the Internet
(インターネットを使って在宅勤務しています)

I work from home effectively
(私は効率的に在宅勤務をしています)

(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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