在宅勤務、一度やったらやめられぬ? テレワーク社員96%が「定着」望む

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   テレワーク社員の9割以上が、その定着を望んでいる――。職場に出勤せず自宅などで仕事をしている会社員を対象に行ったアンケートで、実際の従事者のあいだでは、圧倒的にテレワーク支持派が多いことがわかった。企業文書を電子化・ペーパーレス化するクラウドサービスを提供するペーパーロジック株式会社(東京都品川区)が調査した。

   一方で、業務中のコミュニケ―ションの難しさや、承認・決裁のプロセスでのハードルの高さを課題として指摘する意見も多かった。

  • 在宅で仕事ができれば、通勤ラッシュも関係なくなる…
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ツールや運用が未整備で「非効率」の指摘も

   新型コロナウイルスの感染拡大で、在宅のまま、あるいはサテライトオフィスで仕事をするテレワークが推奨され、実施する企業が増加している。

   調査で、新型コロナウイルスの問題でテレワークが推奨されたかを問うと、「強く推奨された」(42.3%)、「推奨された」(44.1%)を合わせ、86.4%となり、ほとんどの企業でテレワークが推奨されたことがわかった。

   しかし、実際にテレワーク勤務をしてみて、課題を感じる点は少なくないよう。「対面よりコミュニケーションが難しい」ことを45.9%が指摘。また、書類に社判や社印が必要なときに承認・決裁がとりにくいことを挙げた人が28.8%いた。「ツールが整っていなくて非効率」(24.3%)、「運用が整っていなくて非効率」(21.6%)などの指摘は、導入がまだ試行の段階であることをうかがわせる。

   「特に課題はない」は、25.2%だった。

   課題については、自由回答による書き込みを求めたところ、59件が寄せられた。それらの中には「書類を扱う人たちはテレワークが難しく、テレワークが可能な人たちとのあいだに不公平感が出る」「アクセスできる情報に制限がある」「郵便物などの確認ができない」「Wi-Fi環境は自己で、私用のために整備したものであって業務用ではないので、業務用の通信量に堪えないケースもある」などの指摘があった。

   現状のテレワーク勤務は、「職場勤務」並みの環境実現にはまだ時間がかかりそうだが、調査で「勤務先で今後、進んで欲しいか?」聞いたところ、「強く思う」(55.9%)、「思う」(40.5%)を合わせ、96.4%が定着を望む意思を表明。「あまり思わない」は3.6%、「まったく思わない」は0%だった。

   「強く思う」あるいは「思う」と回答した人に、自由回答でその理由を聞くと94件が寄せられた。その中には「無駄」の排除や、通勤ラッシュからの解放、交通費の節約などのほか、

「不測の事態に備えて柔軟に対応できるようにするべき」
「通勤時のウイルス感染が最もリスクが高いと考えるため」
「コロナや災害などの有事の際にも有効。日頃から慣れておいたほうが良い」

   など、今回の感染拡大を意識した意見も寄せられた。

   また「育児や介護の促進」、「雇用機会増加につながる」などの指摘もあった。

   なお調査は、2020年3月2日と3日に東京都内在住でテレワークを行っている会社員を対象に、インターネットで実施。111人から有効回答を得た。

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