悪者扱いに転売業者の言い分
こうした動きに先手を打つように、メルカリでは1000円以上のマスクの出品を禁止にするなど、各サイトでは規制に乗り出しているが、ネット上では政府の対応に賛意を示す声が多く出されているとともに、マスク転売を許しているサイトの責任を問う声も出ている。
マスク転売者に対しては怒りの声が殺到しているが、これに対して、「マスクを購入するために何軒もドラッグストアを回れば感染リスクがある。それを販売するのだから代理購入手数料を取るのは当然」と言い放つ転売者もいる。
加えて、「マスクだけではなく、トイレットペーパー、ティッシュペーパー、消毒用アルコール、除菌シート、除菌スプレーなども転売禁止にして欲しい」といった、マスクと同様に品薄になっている日用品に対しても、同様の規制を行って欲しいという声まで上がっている。
今後は、こうしたマスク以外の商品に対しても「規制」が広がるのか、広がるとしたら、対象となる商品の範囲はどうなるのか。消費者としては気になるところだが、発表したとたんに、買い占め騒ぎが起こったトイレットペーパーの二の舞になる懸念もないわけではない。
とはいえ、マスクの品不足は深刻で、医療機関・医療関係者や高齢者施設・高齢者といった新型コロナウイルスに対するリスクが高い人たちが、マスクを使えないという事態にまで発展しており、政府の今回の措置は「遅きに失した」感が否めない。(鷲尾香一)