ウソの情報に人生を左右されない
さらに、坂下さんは情報を取捨選択することの必要性を訴えます。
「表面に見える『噂』をすべて鵜呑みにして信じてはいけません。新聞やテレビだからといって、その情報が必ずしも正しいとは限りません。本に書いてあることだって、どこまでが本当なのかを検証するのは難しい。しかも正しいか否かは受け取る人の価値観や時代の流れによっても変化する。とはいえマスメディアの情報は発信者を特定できるので、無責任な発信をしにくい。だから明らかに間違えていれば訂正が入ります」
「この点、一番気をつけなければならないのが、個人が発信するネット情報です。日本には言論の自由があるので、簡単にネット上でフェイクニュースを流したり、 事実をねじまげて誰かを批判したりできます。それが本当かどうかを確認することは難しいので、素直な人ほど信じてしまう。だから無防備にネットサーフィンすると、うそつき村に迷い込んだような得体のしれない不安感に悩まされます」
情報の危うさを、坂下さんはそう話す。
では、どうすればネット情報の真偽を見分けられるのか――。
それは情報発信者の身元を確認することに尽きます。身元がよくわからない人が発信する情報はリスクがあるということです。情報の信憑性を測るうえでは身元がわかるかどうかが最低限の条件となり、さらに、その人がどのような信念・信条を持っている人なのか知る必要があります。
坂下さんは、20年以上にわたり、M銀行の行員として数百におよぶ企業や個人へのコンサルティング、財務指導・融資を手がけてきた実績があります。元行員が解説する「妻社長」方式は、とてもユニークな資産形成術と言えるでしょう。(尾藤克之)