東京外国為替市場 ドル下落、どこまで......
ドル・円予想レンジ:1ドル=107円00銭~109円00銭
2020年2月28日(金)終値 1ドル=108円07銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルの下値を模索する動きとなりそうだ。
前週のドル円相場は、新型コロナウイルスの感染拡大を嫌気し、世界経済への悪影響が懸念され、リスク回避のドル売りにより、ドルが大幅に下落した。ドル円相場は1ドル=108円へと急激なドル安・円高となった。
今週のドル円相場は、引き続き、新型コロナウイルスの感染拡大による世界経済への悪影響を懸念した動きから、リスク回避のドル売りにより、ドルの下値を模索する展開となりそうだ。
ただ、新型コロナウイルスの米国内での感染拡大や米国景気への悪影響を懸念し、FRB(米連邦準備制度理事会)による利下げ観測が強まっており、ドルの下支え材料となりそうだ。
また、日本の国内景気の悪化懸念や、3日のIOC理事会での東京五輪・パラリンピック開催延期や中止の検討は円売り材料となるため、ドルの支援材料となるだろう。米国の経済指標の発表には注目する必要がありそうだ。
経済指標は、国内では2日に2019年10~12月期法人企業統計、3日に2月のマネタリーベース、2月消費動向調査、6日に1月の家計調査、1月景気動向指数などが予定されている。
海外では、2日に2月の米国ISM製造業景況指数、1月の米国建設支出、4日に2月の米国ADP雇用統計、ベージュブック(米地区連銀景況報告)、6日に1月の米国貿易収支、2月米国雇用統計、7日には2月の中国貿易収支などが予定されている。
なお、3日にはIOC理事会が、5日にはOPEC(石油輸出国機構)臨時総会が開催される予定。
(鷲尾香一)