4月スタートの「同一労働同一賃金」 企業の6割で「対応あり」「対応していない」悩みとは?

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   従業員の職務内容が同じであれば、同じ額の賃金を支払う、「同一労働同一賃金」が2020年4月からスタートする(ただし、中小企業への適用は2021年4月から)。

   正規・非正規の労働者間で生じる「不合理な待遇差」をなくすのが目的で、企業にとっては人件費などの負担増が予想される半面、正規・非正規を問わず優秀な人材確保が期待される。

   実施を目前に控えて、帝国データバンクが産業界の対応状況を調べたところ、約6割の企業が準備を進めていることがわかった。2月27日の発表。

  • 建設業界の同一労働同一賃金「対応あり」の割合は54.0%
    建設業界の同一労働同一賃金「対応あり」の割合は54.0%
  • 建設業界の同一労働同一賃金「対応あり」の割合は54.0%

企業に負担増、設備投資を控えるかも......

   調査によると、自社における「同一労働同一賃金」への対応状況を聞いたところ、「すでに対応済み」が11.7%、「現在対応中」が15.8%、31.7%と最も多かったのは「これから対応する予定」を合わせると、59.2%の企業が「対応あり」と答えた。

   6 割近くの企業で対応を進めているが、個別に寄せられた意見では、企業側の負担を危惧する声が多数みられた。

「同一労賃の影響で企業の負担が増える。設備投資を控えるなどの対応が考えられる」(化粧品小売り、東京都)
「同一労賃による労務費負担増などの影響により、倒産する中小企業が増加することも考えられる」(飲食料品・飼料製造、香川県)

   また、

「非正規の人材には同一労働を嫌がる者もいて、個別対応が必要」(熱絶縁工事、鳥取県)

と、ひと括りにはできない難しさを指摘する声も聞かれた。

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