安倍首相の「ご英断」が逆効果? 突然の中止ラッシュに「そんなに東京はヤバイのか!?」(井津川倫子)

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安倍首相は「business as usual」に行動できたか?

   野球やサッカー、大相撲といったスポーツイベントやコンサートなどの文化イベントが、たった1日のうちにたちまち中止になったことを受けて、「コロナの影響でイベントが次々と中止に」「東京五輪が危ない」といった報道が相次いでいます。

Tokyo Olympic Games at threat over coronavirus
(東京五輪がコロナウイルスの脅威にさらされている)
at threat:脅威にさらされている

Will coronavirus derail Tokyo Olympics?
(コロナウイルスが東京五輪の開催を妨げるか?)
derail:脱線させる、阻止する

   急なイベントの中止ラッシュは、逆に「そんなに日本はヤバイのか」と海外メディアの不安を煽ってしまったのでしょう。「先手先手」とは程遠い「ご英断」が皮肉な結果を招いてしまったようで、残念でなりません。

   それでは、「今週のニュースな英語」は、パウンドIOC委員の発言から「business as usual」を取り上げます。「いつもどおり」「平常どおり」という意味の熟語で、頭文字を取って「BAU」とも使われます。「BAUシナリオ」といったビジネス用語として日本語としても定着しているようです。冒頭の動詞を変えるだけで、バリエーションが広がります。

Business as usual
(通常営業中です)

do business as usual
(いつもどおりやる)

continue business as usual
(通常業務を続ける)

return to business as usual
(通常営業に戻る)

   真のリーダーシップとは、危機的な状況下でも「business as usual」(平常どおり)に行動できるかだと思います。コロナウイルスという未知の脅威を前に、心から信用できるリーダーの出現が待ち望まれます。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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