中国から「危険だから韓国に行くな」と言われて悔しい
ハンギョレが続ける。
「イ・マンヒ総会長は、2月21日に携帯電話を通じて信者に送った「総会長からの特別手紙」という特別メッセージで、『今回の病魔事件は新天地が急成長したことを悪魔が見て、これを阻止しようと起こした悪魔の仕業だ。私たちは神の種から生まれた神の息子であり神の家族であるので、この全ての試練で迷いに打ち勝とう』と訴えた」
しかし、さすがに韓国国民の猛非難にあって、信者たちに「当局の指示に従い、しばらくは集会を自粛し、通信だけで連絡を取り合う」よう促したのだった。また、信者名簿も当局に提出したが、韓国メディアの多くは「リストの真偽や、一部信徒の情報を隠したり隠蔽したりする可能性まで前提にして調査する必要がある」(朝鮮日報)と懐疑的だ。
こうした事態に、朝鮮日報社説(2020年2月25日付)「中国が『韓国に行くな』だなんて、世の中こんなことが起こるとは」は、こうぼやいている。
「釜山の中国総領事館が2月23日、自国の公式SNSで『まだ韓国の学校に来ていない中国人留学生たちは、韓国に来ることを延期するよう勧告する』と呼び掛けた。中国にいるよりも韓国に来るほうがコロナに感染する可能性が高いので、韓国には来るなという意味だ。(文政権が)中国の顔色をうかがい、防疫のドアを開けっ放しにした結果、中国が韓国を危険な国として扱うようになってしまったのだ」
「中国共産党の宣伝メディアはこの日、韓国や日本などのコロナ事態に言及し『予防措置が遅れていて心配だ。中国に学べ』と主張した。初期の防疫失敗によって世界的な災害を招いた中国が被害者を非難しているのだ。総選挙を前に習近平主席の来韓ショーをしたいからという理由で、われわれに感染症をうつした中国までわれわれを防疫対象にし始めた。世の中にどうすればこんなことが起こるのだろうか」
(福田和郎)