東京外国為替市場 リスク回避の円売りが優勢に
ドル・円予想レンジ:1ドル=110円50銭~113円50銭
2020年2月21日(金)終値 1ドル=111円57銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドルが上昇基調を継続しそうだ。
前週のドル円相場は、急速なドル買い・円売りによって大幅なドル高・円安となった。ドルは一時1ドル=112円台まで上昇した。国内での新型コロナウイルスの感染拡大や、2019年10~12月期GDP(国内総生産)が市場予想を下回ったことにより、「リスク回避の円売り」が優勢になっている。
今週のドル円相場は、ドルの上値を試す展開となり、上昇基調が続くと見られる。国内での新型コロナウイルス感染の拡大により、国内経済への影響が懸念されており、これまで「安全資産」だった円は「リスク資産」となっている。
このため、リスク回避の円売りが優勢となりそうだ。黒田東彦日銀総裁が「新型肺炎の影響が日本経済に大きく波及すれば、金融政策を考えなければいけない」との認識を示したことで、日米金利差の拡大が意識されるようになり、一段のドル買い・円売り材料となっている。
経済指標は、国内では25日に2019年12月の景気動向指数、28日に1月の失業率と有効求人倍率、1月の鉱工業生産などが予定されている。
海外では、25日に2月の米国CB消費者信頼感指数、26日に1月米国新築住宅販売件数、27日に10~12月期米国GDP改定値、1月の米国耐久財受注、28日に1月米国個人所得・個人支出、29日に2月の中国製造業PMIなどが予定されている。
(鷲尾香一)