安倍政権「火だるま」! 新型コロナ対策「不発」で海外メディアが日本批判(井津川倫子)

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米ワシントン・ポスト紙は「日本の反応が鈍かった」

   海外メディアは、批判の矛先を日本政府に向け始めました。「petri dish」(シャーレ)「hotbed」(温床)も、日本政府がハンドリングを誤った結果だという見方です。ちょっと長いですが、米ブルームバーグの分析を紹介します。

Japan is emerging as one of the riskiest places for the spread of the coronavirus, prompting criticism that Prime Minister Shinzo Abe's government has misfired on its policies to block the outbreak.
(日本は、コロナウイルスの拡大で最も危険な場所になった。安倍晋三首相の政府が感染拡大を阻止できなかった、いう批判が高まっている:米ブルームバーグ)
emerge:躍り出る、現れる
spread:拡大
prompt:促す、刺激する
misfire:不発に終わる

Japanese Prime Minister Shinzo Abe and his government was the latest to feel the heat
(安倍晋三首相と彼の政府は、最もプレッシャーを感じるのが遅かった)
feel the heat:焦りを感じる、プレッシャーを感じる

   ワシントン・ポスト紙は、他国の首脳と比較して、安倍首相と日本政府の反応が一番遅かったと報じていますが、これは大きなダメージでしょう。

   海外から見ると、地理的に中国に近くて多くの中国人を受け入れている日本政府は、どの国よりも早く対応すべきだと考えるのが普通です。ましてや、夏に東京五輪・パラリンピックを開催する国です。コロナウイルス対策に遅れをとったと見なされることは、致命的なダメージを与えそうです。

   それでは、今週の「ニュースな英語」は、「misfire」(不発)を使った表現をご紹介します。

   もともとは、銃や花火が「発火しない」「点火しない」という意味です。

A gun misfired
(銃が発火しなかった)

Firework misfired
(花火が点火しなかった)

ジョークや提案、対策が「不発に終わった」という意味でも使われます。
My joke misfired
(私の冗談が不発に終わった)

My plan misfires
(私の計画は不発に終わった)

   海外メディアの日本政府批判が「come under fire」(炎上)して、「misfire」(不発)だと報じられるにつれ、「対策は正しかった」と主張する官邸との違いが浮き彫りになっています。

   「fire」(火)のないところに煙はたちませんから、海外メディアの日本批判はまだまだ加熱しそうです。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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