東京外国為替市場 米利下げ圧力が強まるかも......
ドル・円予想レンジ:1ドル=109円00銭~110円50銭
2020年2月14日(金)終値 1ドル=109円74銭
今週の外国為替市場でドル円相場は引き続き、ドルの上値が重い展開が続きそうだ。
前週のドル円相場は、ドルの上値が重い展開となった。中国国家衛生健康委員会が「11日の中国本土での新たなコロナウイルス感染者数は、1月30日以来の低水準になった」と発表したことで、リスク回避のドル売りが後退する局面はあったものの、一向に感染者数の増加に歯止めがかからないことから、再びリスク回避のドル売りが強まった。
今週のドル円相場は、新型肺炎の拡大が鈍化しない限り、引き続きドルの上値が重い展開が続きそうだ。米国株式市場は堅調な相場展開となっているが、新型肺炎拡大に対する警戒感が弱まらなければ、リスク回避のドル売りは続くだろう。米国の経済指標には注意が必要だ。
今のところ米国の金融政策変更の可能性は低いが、経済指標が悪化すれば、利下げ圧力が強まる可能性がある。
経済指標は、国内では17日に10~12月期GDP速報値、19日に12月の機械受注と1月の貿易統計、1月の訪日外国人客数、20日に2月の月例経済報告、21日に1月全国消費者物価指数などが予定されている。
海外では、17日は米国市場が休場。18日に2月の米国ニューヨーク連銀製造業景気指数、19日に1月の米国生産者物価と米国住宅着工件数、1月28、29日開催の米国FOMC(連邦市場公開委員会)議事録、20日に1月米国景気先行総合指数、21日に1月米国中古住宅販売件数などが予定されている。
(鷲尾香一)