連日報じられている中国発の新型コロナウイルスの感染拡大は、その勢いが止まらない。日本国内でも死者が出たほか、一部では感染経路が特定できずにいる状況になっており、人々の不安もまた広がっている。
そうしたなか、国内では2019年10~12月期のGDP(国内総生産)速報値や1月の貿易統計などが発表される。1月の訪日外国人客数も気になるところ。どうなる? 今週の株式・為替マーケット!
東京株式市場 企業決算のピーク過ぎ、買い材料乏しい
日経平均株価予想レンジ:2万3000円~2万4000円
2020年2月14日(金)終値 2万3678円59銭
今週の東京株式市場の日経平均株価は、上値の重い中でのもみ合いが予想される。
前週の日経平均株価は、反落した。中国国家衛生健康委員会が「11日の中国本土での新たなコロナウイルス感染者数は、1月30日以来の低水準になった」と発表したことで、日経平均株価が状況する局面もあったが、中国が新型肺炎の認定基準を変更したことで感染者数が大幅に増加。結局は、新型肺炎拡大に対する警戒感が、相場の押し下げ要因となった。
今週の日経平均株価は引き続き、新型肺炎拡大に対する警戒感から上値が重い中で、もみ合いとなりそうだ。
パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は下院の議会証言で「新型コロナウイルスによる世界経済への影響を注視している」と述べるなど、新型肺炎は世界経済への懸念材料となっている。国内でも、中国・武漢市への渡航歴のない人の感染が見つかり、人から人への感染が発生、新型肺炎に対する警戒感は一段と強まっている。
企業決算がピークを過ぎたことで、買い材料に乏しいなか、2019年10~12月GDP(国内総生産)速報など、経済指標が注目される。