GSOMIA廃棄の強行で、日本は輸出規制とは別の報復措置に出る
文政権のGSOMIA破棄の動きに、韓国メディアの多くは批判的だ。中央日報の社説(2020年2月13日)「総選挙支持層結集ためのGSOMIA破棄はするべきではない」は、こう警告する。
「GSOMIA廃棄論が再び青瓦台内で力を得ているという。GSOMIA廃棄は悪手の中の悪手だ。まず、このカードは大きな効果をあげるどころか、副作用だけが深刻な間違った戦略だ。米国をテコに日本を動かそうというのがこの戦略の核心だった。GSOMIAが危なくなれば、焦った米国が日本を説得して、日本が輸出規制を緩和するだろうとの論理だった。だが、現実は正反対だった。米国は日本を圧迫するどころか、韓国政府に露骨な不快感を表した」
「このカードを再び持ち出せば、米国側がどれほど不愉快に感じるかは聞くまでもない。今は落ち着いているが、韓半島(朝鮮半島)問題がいつまた深刻化するかも分からない。このような状況で、米国との関係を決定的に悪化させることを敢行するのは決して賢明ではない」
そして、最後にこう結んでいる。
「GSOMIA廃棄を強行すれば、日本側は輸出規制に続く別の報復措置を取る公算もある。韓国経済も新たな打撃を受ける。GSOMIA廃棄時、我々の安保に大きな穴ができるという部分も肝に銘じなければならない。日本との情報交流が北朝鮮の軍事活動監視に役立つという意味だ。政府は得より損が絶対的に多いGSOMIA廃棄は引っ込めなければならない。日本の輸出規制は別の方法で対抗するのが正しい。もし総選挙を意識してGSOMIA廃棄を検討するなら、政治的利益のために安保を犠牲にしたという批判を避けることができないだろう」
(福田和郎)