インセンティブ付与も効果は限定的
販売キャンペーンなどの成績上位者に報奨金を出したり、時給を上げたりと、金銭的なメリットをちらつかせて、スタッフのモチベーションを高めようとするマネージャーもいます。
しかし、それだけでは根本的な解決にはなりません。インセンティブが増えたら、やる気は高まりますが、しばらくすると前の状態に戻ってしまうからです。
岡本さんは、販売キャンペーンの上位になり、インセンティブの対象となるスタッフは仕事に対して積極的になると言います。ところが、対象とならないスタッフはインセンティブにメリットを見い出せないと指摘します。
インセンティブなどの報奨金で士気を高めて、やる気を上げても、継続することが難しく、さらにコストがかかってしまいます。
では、どのような対処が望ましいのでしょうか――。それは、承認欲求を満たすことです。たとえば、周りから必要とされ、価値ある存在と認められることで承認欲求が満たされるといえばわかりやすいと思います。
岡本さんは、承認欲求について、「貴方がいるから本当に助かっている」というメッセージを発信することが大切だと指摘します。これで、やる気のスイッチがオンになり、個々にアプローチを行うことで、人間関係構築がはかれるようになります。