デジタル通貨にもハッキングリスクは存在する
メリットを、具体的にみていきましょう。
(1)持ち運びが容易
すでに当たり前になっていますが、モノではなくデジタル化されているため、持ち運ぶ必要はありません。日本にもようやくキャッシュレス化の波が押し寄せていますが、お店でsuicaが使えるかどうかではなく、デジタルな日本円が使えるのかどうか、という話になるでしょう。
(2)紛失リスクが低下
平和な日本では、財布を落としてしまっても高い確率で戻ってきます。しかし、お金を落としてしまってはどうでしょう? 仮に、もし1万円の番号○○は自分が持っていたと主張しても、見つかる可能性は限りなくゼロとなります。
しかし、デジタル化されていれば、そのリスクは低下します。どのようなカタチで保有するかはわかりませんが、電子マネーのように端末を紛失しても保有データが残っていれば、紛失リスクは低く抑えられます。
(3)マネーロンダリング対策
現金は保有者がわかりませんので、銀行口座などに入れない限り、誰も知らないところで動きます。しかし、電子化されていれば、お金の流れを監視することができます。
本人確認を徹底するなどで反社会的集団がデジタルな日本円を保有することができないようにすれば、マネーロンダリング対策となりそうです。
もちろん、リスクも考えられます。
セキュリティ対策をきちんとしなければ、誰がどれだけのお金を持っているか、わかってしまう可能性があります。匿名性のない仮想通貨では、仮想通貨アドレスを追い続けることで保有者を特定できることが可能です。
また、仮想通貨の大きなリスクであるハッキングリスクは、デジタル通貨にも存在します。この問題が解決されない限り、普及は難しいでしょう。