楽天の三木谷浩史会長兼社長は2020年1月29日、「楽天市場」の一部の出店者が反対している、一定額以上の商品を購入した利用者の送料を無料にする取り組みについて、「何がなんでも成功させていきたい」と述べ、今年3月から始める方針を明らかにした。
このサービスが独占禁止法に違反する可能性があるとして、公正取引委員会が聞き取り調査を始めたとの報道に反発した格好だ。三木谷氏は、楽天市場が「アマゾンに負けている理由は送料」だと強調し、公正取引委員会の調査についても「公取がマスコミにリークするやり方は時代錯誤」と徹底抗戦する構えを示した。
ただ、インターネット上では、こうした三木谷氏の姿勢に猛反発の声が広がっている。
「自分の懐が痛まず、店を泣かせる構図がセブンと同じ」
インターネット上では、今回の三木谷発言を、従業員の残業代が長期間未払いだったコンビニ大手のセブン-イレブンになぞらえて、「コンビニチェーンの本部だけが懐は痛まず、末端のフランチャイズ店が泣きをみる構図に似ている」という痛烈な指摘が目立った。
三木谷氏を支持する声はほとんど見当たらない状態だ。
「どうも最近、セブン-イレブンと同じように親元になる会社は損をせず、下位になる会社や店が損を被るケースが多くなってきたように思う。利益の追求のために、人を足蹴にして何とも思わない要求をしているとしか思えない。それもゴリ押しと言うやり方がまかり通るのが理解できない。何となく今の安倍政権のやり方に似ている。経済界にもこういうリーダーが多くなっているのか」
「これほど強硬なのはトップの三木谷さんが発案者なのだろう。楽天にとって当然、出品商品の購買者が客ではあるが、出店者も事業上の客であるはずだが、三木谷さんにはそんな意識はないようだ。そんなにこだわるなら自分のポケットマネーを使って店側を助けようよ。金は自分のスポーツチームには使うのにね。金の亡者に成り果てて...... トップ失格だね。もう引退時だよ」
「昔から楽天系は当てにならない。オークションもYahoo!を真似たけど手数料や入金の制約で結局勝てなかったし、フリマもメルカリに負けているし、2匹目のドジョウを追いかけているけどダメ。最近は電話事業にも乗り出したけど、結局は基地局が全然設置できなくて、エリアも速度も安定性もダメ。無料で客を釣るだけで、サービス内容は最悪。何か覇権を得たものある? ヨソから買った楽天トラベルとEdyくらいか。おっと、プロ野球の楽天が一度だけ優勝したね」
さらに、楽天の出店者からはこんな声が――。
「楽天出店者です。現時点で利益が少ないのだから、送料無料だと商品に価格転嫁するしかないが、点数が多すぎて変更が大変すぎる。来月(2月)に楽天とおさらば。YAHOO出店です」
「楽天に出店する場合、ロイヤリティが約10%。クレジット決済手数料(3~4%)に送料まで負担したら、店側の経費は売値の20%以上になる。原価が2~3割の商品ならともかく、原価が7割ほどの商品の場合、売れば売るほど赤字になる。結局、お客様も店舗も馬鹿にしている話です。得をするのは送料が商品値段に含まれて商品単価が上がり、ロイヤリティ代が増える楽天さんだけです」
「今 品川でやっている楽天カンファレンスに行ってきた出店者だけど、ロビーで泣いていた女性の出店者いたぞ。もう退店するしかないと」
「楽天さんにはお互い様という気持ちがないのかな? 出品をしていただく方がいて、商売が成り立っているのにね。出品者さんは、買っていただく方がいて、商売ができる。売り場を作っていただき商売ができている。みんな大事なパートナーだと思うけど、力関係が、10対0のような対応はどうなのかな?」
「私もネットショップは事業の一環でやっているが、楽天には出店してない。こういう情報を聞くと出さなくて良かったと思う。うちの店ならとっくに撤退している。楽天はもう終わったな」