中国・武漢市に進出する日本企業は199社 湖北省全体の8割が集積

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   新型コロナウイルスによる肺炎の感染で事実上の「都市封鎖」にある中国・武漢市に、199社の日本企業が進出していることが、企業信用調査会社の帝国データバンクの調べでわかった。

   武漢市は中国中部、湖北省の省都。湖北省全体の日本企業は229社で、武漢市に8割超が集まっていることもわかった。

   2020年1月29日、同社が保有する企業データから工場や駐在所、関係会社の設立などを通じて調査した結果を明らかにした。

  • 武漢など中国各都市ではマスクは必需品に……(画像はイメージ)
    武漢など中国各都市ではマスクは必需品に……(画像はイメージ)
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自動車部品製造の進出多く

   帝国データバンクの調査によると、中国全体で日本の進出企業は約1万4000社。湖北省には全体の2%が集積する計算になる。武漢市以外の湖北省の進出先には、鄂州市や襄陽市、荊州市などがあった。

   武漢市に進出する日本企業を業種別にみると、最も多いのは「製造業」で、46.2%に当たる92社。次いで「卸売業」の38社(全体の構成比19.1%)、「サービス業」の28社(同4.1%)と続いた。

   製造業の中では「自動車部分品等製造」が 23 社で最も多かった。  本社を構える都道府県別では、「東京都」が最も多く82社(全体の構成比41.2%)。次いで「大阪府」の28社(同14.1%)、「神奈川県」の16社(同8.0%)など大都市圏に集中している。

   武漢市は、アジア最長の大河、長江(揚子江)とその最大の支流の漢江の合流点にあり、古くから文教、交通の要衝地。中華人民共和国成立(1949年)以降には、鉄鋼など重工業の工場が多く建設された。中国内で8番目の人口1100万人を抱える、中国中部唯一のメガシティ。

   同市は2019年12月初旬に原因不明のウイルス性肺炎の患者を初めて確認。約1か月後の1月9日になって、中国メディアが武漢市の原因不明の肺炎について新型コロナウイルスによるもの判断されたと報じた。

   中国政府は1月23日、市内全域での地下鉄やバスなどの運行停止を発表、武漢発の航空便・列車への搭乗を禁止するなど事実上の「都市封鎖」を実施している。

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