中学生への体罰、被害生徒は470人
その一方で、「わいせつ行為等」により懲戒処分などを受けた者が282人(0.03%)と、前年の210人から増加して、過去最多となった。
「わいせつ行為等」で処分を受けた教職員のプロフィールは、男性が97.9%、女性が2.1%となっており、年齢層では30歳代、50歳代以上、20歳代の順。学校別では、高等学校、中学校、小学校の順。わいせつ行為等の相手は、自校の生徒が35.1%、その他19.2%、18歳未満の者15.2%、自校の教職員14.5%の順だった。
わいせつ行為等が行われたのは、その他勤務時間外63.8%で圧倒的に多いが、放課後 10.3%、授業中6.7%、部活動6.0%と、学校内でもわいせつ等の行為が行われている。わいせつ行為等としては、体に触れる89人、盗撮・のぞき48人、性交41人の順となっている。
また、「体罰」による懲戒処分等も、2018年度は578人(0.06%)が受けている。前年度の585人から減少しているものの、引き続き500人以上の生徒が体罰を受けている。
発生件数が多いのは中学校(222件)、小学校(175件)、高等学校(158件)の順だが、被害を受けた児童生徒人数では中学校470人、高等学校383人、小学校266人の順となっている。
体罰が行われたのは小中学校では授業中、高等学校では部活動が多い。一方、体罰を行った教職員は50歳代以上の男性が圧倒的に多く、次いで30歳代男性となっている。 分別があると思われる50歳代の男性が、もっとも体罰を行っている。
さらに、昨年(2019年)話題となった教職員同士のパワーハラスメントでも、18年度には32人が懲戒処分等を受けている。病気休職者数のうち精神的疾患の割合が約66%と非常に高いことや、「わいせつ行為」「体罰」での懲戒処分の多さからは、教師という職業の特殊性が見て取れる。