「反米」「反日」をあおる一石二鳥の選挙対策?
米国なら「人種差別」と問題視される「米大使叩き」を、文在寅政権は米国との関係にひびを入れさせてまでなぜ行っているのか。
朝鮮日報はこう推測している。
「(反米世論を煽ることが)今年4月の国会議員選挙を意識したものとの見方もある。現在、与党などは住宅価格の高騰、就業率の低下、景気不振、韓日対立など、国内外すべての政策において『まともなものが全く見当たらない』との指摘を受けている。与党内からも『政権獲得から4年目になっても南北関係に何の成果がない場合、逆風にさらされる恐れがある』と懸念する声もある」
そのため選挙前までに金正恩(キム・ジョンウン)委員長の韓国訪問といった大イベントを実現させ、否定的な世論を一気に吹き飛ばしたいと考えているというのだ。そのためには、ハリス大使叩きは「反米」と「反日」の両方をあおる一石二鳥の手だということのようだ。
一方、とんだトバッチリを受けているハリス大使だが、自身の「ひげ」について、こんな正論を語っている。先の朝鮮日報(1月18日付)がこう伝える。
「ハリス大使は1月16日に行った外信との会見で、鼻のひげを伸ばしている理由について『ただ変化を求めただけ』と説明した。また、『20世紀に日本帝国主義に抵抗した韓国の独立運動家の中にも、鼻のひげを伸ばした人物がいた』とも述べ、安重根(アン・ジュングン=伊藤博文暗殺犯)義士や安昌浩(アン・チャンホ=朝鮮独立運動家)先生をその例にあげた」
(福田和郎)