少子高齢化や人口減少、テクノロジーの進化で社会ともども、各産業の業界構造が変わりつつあり、労働者にとってはキャリア構築に転職が欠かせぬものになりつつある。
転職には大変なエネルギーが必要なだけに、その機会をとらえて待遇面の向上、とりわけ収入アップをゲットしたいと考える人は少なくないはず。だが現実には、そうバラ色とはいかないらしい。本書「年収が上がる転職 下がる転職」は、経験豊富な転職エージェントが転職活動のリアルを解説した一冊。
「年収が上がる転職 下がる転職」(山田実希憲著) すばる舎
著者自ら転職経験「生き方と働き方のズレ感じ」
著者の山田実希憲(みきのり)さんは、自身も大学卒業後に就職したリフォーム会社からの転職組。新卒以来の勤続10年を過ぎたころから「生き方と働き方のズレを感じ」て悩むようになり、30代で初めて転職活動を経験した。しかし、それは自分と向き合う絶好の機会であることを実感したという。
また、転職活動中に親身になってくれたエージェントと出会い、キャリア相談ができる相手の必要性や、自分の経験や市場価値を客観視することの重要性を肌で感じ、「自分と同じ悩みを抱える人を助けたい」と転職エージェントに転職した。これまでに累計5000人を超える転職希望者の相談を受けた経験を持ち、現在は、経営コンサルティングや人材紹介などにまで事業範囲を拡大している。