東京外国為替市場 ドルの上値重い そのワケは?
ドル・円予想レンジ:1ドル=109円50銭~111円00銭
2020年1月17日(金)終値 1ドル=110円14銭
今週の外国為替市場でドル円相場は、ドル上値が重い展開が予想される。
前週のドル円相場は、ドルが強含みで推移したことで1ドル=110円台前半まで上昇した。米財務省が1月13日、半期為替報告で「中国の為替操作国認定を解除」したことでリスク選好のドル買いが進んだ。
今週のドル円相場は、1ドル=110円台までドル高・円安が進んできたことで、輸出企業を中心にドル売りが予想され、ドルの上値が重い展開となりそうだ。
米中貿易協議の進展と米国が中国に対する為替操作国の認定を解除したことで、米中関係の改善期待からリスク選好のドル買いが予想され、1ドル=111円近辺までドルが上昇する可能性もあるが、ドルを大きく上昇させるだけの材料には乏しく、輸出企業のドル売りや利益確定のドル売りがドルの上値を抑えそうだ。
経済指標は、国内では20日に日銀金融政策決定会合(21日まで)、21日に日銀の黒田東彦総裁会見と「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)の公表、23日に2019年12月の貿易統計、11月の景気動向指数、24日に12月消費者物価、12月18、19日の金融政策決定会合議事要旨などが予定されている。
海外では、21日に世界経済フォーラム(ダボス会議、24日まで)、2019年12月の米国中古住宅販売件数、23日にECB(欧州中央銀行)の定例理事会とラガルド総裁会見、12月の米国景気先行総合指数などの発表が予定されている。
なお、20日に通常国会が召集、24日から30日までは春節で中国市場が休場となる。
(鷲尾香一)