さて、今回の相談者は、一発奮起したい60代を迎えたばかりのDさんです。
「数年前から会社で再雇用制度が取り入れられ、最長65歳まで雇用が延長されました。60歳で定年を迎えて、その後のプランの組み立てが間に合わず、会社も仕事も好きですし、ひとまず再雇用制度を活用することにしました。
ただ、63歳、65歳と先のことはまだ想像できなくて、どうしようか迷っています。また、これまでの後輩たちがどんどん上司となるので、どんなふうに会社内で立ち回っていくのがいいのかなと考えながら過ごしています」
Dさんは、本当に仕事が好きなのですね。それは表情からも伝わってきます。少しでも求められる人材、必要とされる人材でいるためにはどうしたらよいのか――。そのポイントをお伝えします。
会社に必要な人と思ってもらうには......
会社に必要な人ってどんな人物でしょう?
会社にとって、何かしら有益な人は求められる人物になりうるでしょうが、これからいろんな世代が混ざる企業内では周りに「使いやすい」と思ってもらえるような、自身の努力も必要です。
そこでさっそくですが、こんなことがあると思います。
【前の役職は忘れる】
以前の部下が、上司になるということは大いに起こり得ることです。以前の自分の役職にすがってしまうと、
「相手よりも優れている」
「自分の方の立場が上だ」
と......。
そんな気持ちから、相手の言っていることを素直に受け入れられなかったり、衝突が起きてしまったりします。前の役職は忘れ、年下にも謙虚な気持ちで対応することが大切です。謙虚な人こそ、敬われていると、わたしは思います。
数年前から「マウンティング」という言葉も使われますが、定年後にも「マウンティングシニア」も存在するようです。
ちなみに、マウンティングとは、本来は動物が自分の優位性を表すために相手に対して馬乗りになる様子を言います。
再就職・雇用延長期間の立ち振る舞いは、ご自身の働き方に大きく影響しますね。