J-CASTニュース会社ウォッチ編集部では、これまで韓国の日本製品不買運動について多くのニュースを取り上げてきた。
そんななか、不買運動にびくともしない人気を誇る日本製品があることも伝えてきた。映画「天気の子」などのアニメとアダルトグッズだ。
ところが今回、「第3の人気商品」があることがわかった。ゴルフ用品である。いったいなぜか。韓国紙で読み解くと――。
韓国製ゴルフ用品との輸入対決では圧勝の日本製
日本製のゴルフ用品の意外な人気ぶりを聯合ニュース(2020年1月14日付)「ゴルフ用品は不買運動の『無風地帯』 日本製品の輸入減少わずか」が、こう伝えている。
「日本政府が昨年(2019年)に対韓輸出規制を強化して以降、韓国では日本製品の不買運動が広がったが、日本製ゴルフ用品は特にその影響を受けていないことが1月14日、明らかになった。シンクタンクの韓国レジャー産業研究所がゴルフ用品の輸出入に関する関税庁の資料を分析したところ、昨年のゴルフ用品の日本からの輸入額は2億1670万ドル(約238億円)で、前年比5.8%減少した。日本製の自動車やビール、韓国人の日本旅行が不買運動のあおりで急減したのと比べると、取るに足りないほどわずかな減少率だ。日本製のゴルフ用品に対する需要がそれだけ根強いことを示している」
確かに、日本製ビールの輸入額が昨年9~12月で前年比90%以上減少、一時「ゼロ円」(2019年10月)を記録するなど壊滅的な打撃に比べると、微々たる被害だ。しかも、日本製ゴルフ用品の輸入額を部品別に見ると、ゴルフクラブは前年比7.6%減の213億5000円だったが、シャフトなどのパーツは前年の16億600万円から16億7200円にと、むしろ4.1%増加した。ゴルフボールに至っては、4億5100万円から6億6000万円にと、46.3%も増加したのだ。
「ゴルフをする韓国富裕層は、不買運動がアホらしい?」
一方、韓国製ゴルフ用品の対日輸出は、輸入を上回る減少ぶりをみせた。韓国製ゴルフクラブ、ゴルフボールともに前年より約10%以上減少したのだ。つまり、ことゴルフ用品に関する限り、不買運動があったにも関わらず日本側の圧勝に終わったのだ。これはいったいどういうわけか。聯合ニュースは、こう分析している。
「韓国では、日本のゴルフ用品は高級品と認識されている。レジャー産業研究所の徐千範(ソ・チョンボム)所長は『韓国のゴルファーが日本製品を好む風潮が依然として強いうえ、日本製品に代わる国産品がほとんどないことから、ゴルフ用品では不買運動が盛り上がるのは難しかった』と説明。そのうえで、『韓国製ゴルフ用品の競争力向上が急がれる』と指摘した」
この記事については、日本のネット上ではユーザーから、次のような感想があった。
「カメラや放送機器など代替えができないものはわかりますが、ゴルフ用品ならアメリカ製でも十分まかなえるはずです。性能、価格的にもまったく問題ありません。それでも日本製を選ぶという事はなぜ? 韓国の人々の心理は理解できません」
「ゴルフをする韓国の富裕層は、不買運動をアホらしく感じているのではないでしょうか。良い製品を買う。シンプルにそれだけ。あるべき姿だと思います」
などといったコメントが寄せられていた。
(福田和郎)