嘆かわしいぞ、日産 ゴーン氏が導いた「自己利益優先」のインモラル体質の果て(大関暁夫)

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京セラ創業者、稲盛和夫氏の言葉を聞け!

   組織における人の習性として、「部下は上司の背を見て育つ」は不変のセオリーです。どんなに優秀な上司であっても、ルールに甘い、常識やモラルに欠けるというような行動が見受けられるなら、その部下は一番受け入れやすい上司の弱い部分を真っ先にマネるものなのです。

   そして、マネられた上司は、自分にも思い当たる行動がある以上、部下の行動を指導・修正できず、いつしかそれは悪しき企業風土として組織に根付いてしまうのです。

   ゴーン氏のあまりのインモラルな正体が明らかとなった今回の不法出国劇。着任当初は日産自動車の救世主経営者として注目を集めたゴーン氏でしたが、その後の約20年のインモラルなトップによる独裁支配は、日産の組織風土にあまりに大きいツケを残してしまったと言えるでしょう。

   京セラ創業者、稲盛和夫氏は「人格を備えた経営者でなければ、企業は統治できない」と言っています。ゴーン氏が先導した日産自動車の惨状を見るに、今改めてすべての経営者が自問自答を促される言葉ではないでしょうか。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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