【日韓経済戦争・番外編】米軍「イラン司令官暗殺」にすくみあがった北朝鮮 金委員長は「斬首作戦」怖さに雲隠れか 韓国紙で読み解く

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   イラン革命防衛隊のソレイマニ司令官の暗殺事件をめぐり、中東でイランと米国が一触即発!?「第三次世界大戦」の危機が高まっている。

   その一方で、つい最近まで東アジアで爆発寸前の地政学的危機の元凶だった国が急に大人しくなった。北朝鮮である。

   金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が、米国の「斬首作戦」といわれる暗殺の手際のよさを見せつけられて、「すくみあがっている」と韓国メディアは大はしゃぎ状態だ。韓国紙で読み解くと――。

  • かつては手と手を取り合ったトランプ大統領と金正恩委員長(労働新聞ウェブサイトより)
    かつては手と手を取り合ったトランプ大統領と金正恩委員長(労働新聞ウェブサイトより)
  • かつては手と手を取り合ったトランプ大統領と金正恩委員長(労働新聞ウェブサイトより)

米国のイラン司令官暗殺は北朝鮮へのみせしめだ

   「斬首作戦」とは米軍と韓国軍が密かに計画しているといわれる、有事の際の北朝鮮・戦争指導部の「排除作戦」。具体的には、金正恩委員長の「暗殺作戦」のことだ。

   昨年(2019年)暮れ以来、「衝撃的な行動に出る」「クリスマスプレゼントに何を選ぶかは、完全に米国しだいだ」などと、盛んに米国を挑発し続けてきた北朝鮮が、米軍がイラン革命防衛隊のソレイマニ司令官を2020年1月3日に暗殺したとたん、にわかに大人しくなった。この「異変」を韓国紙が一斉に報じている。

   朝鮮日報(2020年1月6日付)「米国の斬首作戦に沈黙する北、金正恩委員長は5日間外出せず」は、米国のイラン司令官暗殺は北朝鮮へのみせしめだとして、皮肉っぽくこう伝えている。

「北朝鮮の金正恩委員長は昨年12月31日に幕を下ろした朝鮮労働党中央委員会全員会議を最後に今なお公の席に姿を現していない。金正恩氏は中央委員会全員会議で核とミサイルのモラトリアム(試験・発射の猶予)破棄をちらつかせ、『対米正面突破戦』を宣言した。しかしその直後に米国がソレイマニ司令官を『斬首作戦』により殺害したため、これが北朝鮮にかなりの心理的圧力として作用しているとの見方もある」
「米国は無人攻撃機(ドローン)MQ9リーパ-を使ってソレイマニ氏を殺害したが、韓国軍周辺では『これは金正恩氏が今姿を隠していることと無関係ではない』との見方もささやかれている。米軍はソレイマニ氏の位置を事前に把握してピンポイント攻撃を行ったのではなく、その動きをリアルタイムで米国本土から監視し、最適な時期に攻撃を行う方法を取った」

   そして、ソレイマニ氏暗殺に使ったのと同じドローン、追跡システムを在韓米軍も運用しており、韓国の軍、情報機関と協力しあって、金正恩委員長を常時追跡しているという。必要であればいつでも攻撃が可能になるのだ。

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