メンタルを鍛えたい? それなら「即断即決」を心がけてみよう!

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   「結局、元からメンタルが強い人なんていない」――。本書の著者であり、ベストセラー作家でもある塚本亮氏は、こう語っています。

   元々、偏差値30のヤンキーだった塚本氏は、「この生活から抜け出したい」「どうすれば自分は強くなれるのか」と一念発起し、そこから同志社大学、英国ケンブリッジ大学院と学び続け、現在では第一線のビジネスシーンで活躍するまでに至っています。

「心の教科書」(塚本亮著)ソシム
  • まず、チャレンジすることが大事!
    まず、チャレンジすることが大事!
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何もしない評論家の意見など、気にする必要はない!

   塚本さんは、本書で自分をメンタルが弱いと謙遜していますが、読む限りはかなり硬派な内容です。テンポがよくパンチが効いています。塚本さんが学習&実践してきた実生活で、すぐできるメンタル強化のメソッドをすべて披露しています。

   成功者の多くは「不言、即実行」です。実行は、有言不実行よりも素晴らしいですが、成功者は、とにかく黙って素早く行動するもの。言葉にする間もないほど、行動が早いのです。決めたら、損得など考えずにとにかくやってしまう人が多いと、塚本さんは指摘します。

「ほとんどの人はじっくり考えて行動しようとします。そういう人たちは、どれだけチャンスを失っているか気づいていません。僕がケンブリッジに行くことを決意して、しっかり準備をしたら、ケンブリッジには入れなかったはずです」

と、塚本さんは明かします。

「留学してどうなりたいというイメージがあったわけではありません。留学したい、そう思ったから留学したのです。やりたいから、やる。その気持ちに従っただけです。準備ができていないと言う人がいますが、いつまでたっても動けやしません」

   とあるカフェにいたときに、こんな会話が聞こえてきました。あなたはどのように思いますか?

A子 「じつは、私、留学したいと思ってるんやけどー」
B子 「えー、あんた英語しゃべれたっけ?」
A子 「だよね。やっぱり厳しいかぁ~」
B子 「大変やで。最低でも英検2級はないとね」

   塚本さんは、英語が話せるから留学するのではないと言います。興味があるから飛び込むのだと。何もしない評論家の意見など、気にする必要はありません。

挑戦することで手に入る武器がある

   塚本さんは高校の頃、全国模試で偏差値30台を記録し、高校も大学進学率は50 %くらいで勉強とは無縁でした。同志社大学を目指すと決めたとき、周りの人たちはみんな笑ったそうです。受験直前の三者面談のときに「お前なんか受かるはずないだろう」と、担任は言い放ちます。事実、直前の模試でも合格判定はDでした。

「ケンブリッジ大学を目指すと決めたときも同じでした。僕よりも英語が得意で、勉強ができる人も周りにたくさんいたから、僕が合格するなどとは誰ひとりとして思っていなかったのでしょう。『本気で言ってるのか?』そう言われ、何度も笑われました。できるかできないかは、決して周りが決めることではありません」
「そして、自分で道を選んだことで、勇気という武器が備わるでしょう。そこから再びなにかにチャレンジをするときに、その武器はきっと頼りがいのある強い味方となるでしょう。その武器は挑戦したことのない人には決して手に入らないものです」

   この時期になると、受験シーズンに入ったなと感じます。本書は若手ビジネスパーソン向けですが、受験生が読むこともオススメします。挑戦することへの恐怖がなくなります。

   参考までに、ケンブリッジ大は、ハーバード大、シカゴ大、オックスフォード大などと並び世界大学ランキングでトップレベルの評価をされています。英国の「The Times」が発行する「The Times Higher Education」(2020)では、3位になっています。

   ケンブリッジ大で、塚本さんは自分の生き方が世界では当たり前であることに気がつきます。人にどう思われているのか、人がなにを考えているかを気にしてばかりの人。このような人に、一読をオススメします。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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