挑戦することで手に入る武器がある
塚本さんは高校の頃、全国模試で偏差値30台を記録し、高校も大学進学率は50 %くらいで勉強とは無縁でした。同志社大学を目指すと決めたとき、周りの人たちはみんな笑ったそうです。受験直前の三者面談のときに「お前なんか受かるはずないだろう」と、担任は言い放ちます。事実、直前の模試でも合格判定はDでした。
「ケンブリッジ大学を目指すと決めたときも同じでした。僕よりも英語が得意で、勉強ができる人も周りにたくさんいたから、僕が合格するなどとは誰ひとりとして思っていなかったのでしょう。『本気で言ってるのか?』そう言われ、何度も笑われました。できるかできないかは、決して周りが決めることではありません」
「そして、自分で道を選んだことで、勇気という武器が備わるでしょう。そこから再びなにかにチャレンジをするときに、その武器はきっと頼りがいのある強い味方となるでしょう。その武器は挑戦したことのない人には決して手に入らないものです」
この時期になると、受験シーズンに入ったなと感じます。本書は若手ビジネスパーソン向けですが、受験生が読むこともオススメします。挑戦することへの恐怖がなくなります。
参考までに、ケンブリッジ大は、ハーバード大、シカゴ大、オックスフォード大などと並び世界大学ランキングでトップレベルの評価をされています。英国の「The Times」が発行する「The Times Higher Education」(2020)では、3位になっています。
ケンブリッジ大で、塚本さんは自分の生き方が世界では当たり前であることに気がつきます。人にどう思われているのか、人がなにを考えているかを気にしてばかりの人。このような人に、一読をオススメします。(尾藤克之)