人々の「憧れ」が詰まった古き良きファッション雑誌 ページをめくれば、そこに発見がある(Vol.6 「magnif」)

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黄色い入り口が目印! 個性豊かな古書店が立ち並ぶすずらん通りで、ひと際目を引く「magnif」
黄色い入り口が目印! 個性豊かな古書店が立ち並ぶすずらん通りで、ひと際目を引く「magnif」

   神保町・すずらん通りには、個性豊かな古書店が立ち並ぶ。黄色と赤で彩られた外観で、ひと際目を引くのが「magnif」(マグニフ)だ。

   入り口の雰囲気はまるで雑貨屋のようで、街行く人もつい足を止めてデイスプレイを覗き込む。

店内に広がる、鮮やかな世界

   店頭のガラスケースやラックには、国内外のファッション雑誌がぎっしり並んでいる。「POPEYE」「anan」の見慣れたロゴも、表紙の当時を思わせる懐かしいデザインや、奇抜なデザインで新鮮な印象を受ける。

   店内に足を踏み入れれば、時代や国を超えた雑誌が棚に並び、ひらづみの色鮮やかな表紙たちに出迎えられるだろう。

   ここ「magnif」は1950~90年代のファッション雑誌を中心に、国内外のバックナンバーを揃える古書店だ。

   店主の中武康法さんによると、創業は2009年。九州出身の中武さんは、大学時代を神保町で過ごし卒業後も古書店に勤めた。もともと古本に特別な興味があったわけではなかったと言う。ファッション雑誌をメインに取り扱うように決めたのは、中武さん自身がそのおもしろさに魅了されたからだ。

「雑誌を開けばファッションだけでなく、誌面のデザインや隅々の広告までリアリティを持って時代性や当時の文化を感じることができる。格好良いものだけでなく、格好悪いもの、今見たら不思議なものもおもしろいです。」

   インタビュー中も幅広い層のお客さんが来店し、夢中で雑誌を探している様子が見られた。

「懐かしさから探しに来られる方、当時のファッションに興味のある方、デザイン事務所に勤めていて、その資料を探す方や海外のお客さんなど、さまざまな人が雑誌のバックナンバーを求めていらっしゃいます。(開業して)10年のあいだにも、大きく変化する神保町の街の中で、客層が大きく変化した実感はないですね。お店も男女や年齢に限らず、入りやすく感じてもらえるように心がけています」

   中武さんは、そう話す。

年齢もファッションもバラバラなお客さんに共通するのは探究心だ
年齢もファッションもバラバラなお客さんに共通するのは探究心だ
なかざわ とも
なかざわ とも
イラストレーター
2016年3月学習院大学文学部卒。セツモードセミナーを経て桑沢デザイン研究所に入学、18年3月卒業。趣味は、宝塚歌劇団、落語、深夜ラジオ、旅行。学生時代より神保町に惹かれ、現在フリーペーパー「おさんぽ神保町」の表紙や本文のイラストを手掛けている。1994年、東京都生まれ。
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