京都花街の芸舞妓に聞く! 「一見さんお断り」の本当の意味をご存じですか?

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「一見さんお断り」の本当の理由とは......

   会社を経営していれば、今回は無理を聞き入れてもらいたい、という事情のときがお互いにあるものです。それが頼めるのも、適正金額で取引していればこそなのでしょう。

   竹由さんは、

「毎度、値引きを要請していたら、相手は値引きを見込んで見積りを出すようになる。そういう関係は長続きしない、と。(取引を)『つかむ人』の条件のひとつに、『信頼される』があると思います。信頼は簡単に得られるものではありません。どうすればいいかといえば、長いお付き合いができるように意識することではないでしょうか」

という。

「見積もりであれば、一本筋を通していくこと。『これが検討を尽くしたうえでの見積りです。これ以上、値段を下げられる余地は残していません』。こう言い切れるくらいが理想です。『揺るがない人は、信用できる。そういう担当者がいる会社と長い付き合いをしていきたい』と思うから、『一見さんはお断り』なのです」(竹由さん)

   京都花街に限らず、格式の高い店には「一見さんお断り」が少なくありません。長きにわたる信頼関係を結びたいからこそ、あえてお断りするのが真意なのです。京都花街の世界で知り得た処世術とはなにか。あまり知られていない、そして奥が深い、ノウハウを知りたい人にとっては最適な一冊といえるでしょう。(尾藤克之)

尾藤 克之(びとう・かつゆき)
尾藤 克之(びとう・かつゆき)
コラムニスト、著述家、明治大学客員研究員。
議員秘書、コンサル、IT系上場企業等の役員を経て、現在は障害者支援団体の「アスカ王国」を運営。複数のニュースサイトに投稿。著書は『最後まで読みたくなる最強の文章術』(ソシム)など19冊。アメーバブログ「コラム秘伝のタレ」も連載中。
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