早いもので1年が終わった。2019年12月30日、東京証券取引所の大納会で日経平均株価は、2万3656円で引けた。
2018年の日経平均株価は、米中貿易摩擦や世界景気の後退懸念から、年末にかけて7年ぶりに大きく下落。2017年と比べて2750円下落の2万14円で大納会を迎えた。19年は、年初安値(1月4日、1万9561円96銭)で始まり、12月27日の終値は2万3837円72銭だった。2019年は前年の下げを戻して、1年で4000円を超る上昇で大引けを迎えたことになる。
そうしたなか、2019年は保有する株式の一部を見直した。金融・不動産株を処分し、値上がりの期待できそうな武田薬品工業、デンソー、住友電工、サイバーコムを買い増した。しかし「良品計画」を買いそびれ、悔しい思いもした。
武田薬品、旭化成...... ナンピン買いでプラス転換
2019年に取り上げた銘柄は、7勝4敗と、まずまずの結果で終えることができた。金額で31万2250円(2019年12月27現在)のプラスで終えることができた=下表参照。
2018年~19年の通算でも17万5430円の損失まで改善。振り返ると、武田薬品工業、旭化成、ナブテスコ、サイバーコムのように一時マイナスだった銘柄も、ナンピン買いをすることで、プラス転換することもできた。
個人投資家の7割が損しているといわれる株式投資。2019年は若干なりともプラスを出すことができて、よかったと考えている。
2020年、住友電工、三井物産を買い戻したい
引き続き、注目していきたい銘柄は、下記のとおり。
(1)「武田薬品工業」
保有株数が300株。平均取得単価は4015円と、当初(2018年10月1日掲載)目標としていた価格(3900円~4500円)の下値で取得することができた。2019年11月の決算報告で、業績改善見込みが発表され、株価は上昇基調。12月27日現在、10万4823円の含み益。ここからの本格上昇を期待したい。2019年7月2日にも3850円で100株取得した。
(2)「旭化成」
保有株数は200株。平均取得単価は1144円。12月27日現在、2万320円の含み益。さらに下げることがあれば、資金の許す範囲で、買い増しを検討している。
(3)「ナブテスコ」
保有株数は400株。平均取得単価は3302円。12月27日現在、1万8916円の含み益。同社は、企業の事業内容、構成ともにバランスが取れていてよいと考えているので、継続的に保有。これからの戻りを期待している。
(4)「ジャパンティッシュエンジニアリング(J-TEC)
保有株数は1200株。平均取得単価は1273円。現状維持で当面様子見。2019年11月13日の826円(終値ベース)を底に、徐々に下値を切り上げている。
(5)「ジャムコ」
保有株数は1100株。平均取得単価は2879円。現状維持で当面様子見。2019年11月に発表された中間決算の内容は、3月26日発表の航空機内装品製造事業での不適切検査の影響で出荷遅延、それに伴う人件費増により、売り上げは減少。これで悪材料出尽くしとなれば、復調が期待できる。
売却益を出し、保有株数が減少またはゼロとなった銘柄の買い戻しを実施。2020年も継続したい。
(1)「住友電工」
2019年5月7日に1448円で100株を買い戻し。現在は200株を保有。12月2日に、1713円の年初来高値を更新。2017年1~2月に1655円、1850円で200株を売却(売却益は合計で5万1000円)した。再び、チャンスを狙う。
(2)「三井物産」
現在100株を保有。ぜひ安い価格で買い戻したい。2018年2月に2030円で100株を売却(売却益5万6000円)。2019年3月8日にも1726円で100株を売却(売却益2万4610円)した。
2020年は、19年と同様に米国景気の後退懸念、米中貿易摩擦などの難しい問題が山積みで、株式市場を「読む」のは引き続き難しそう。その動向に注意しながら、利食い売りと有望銘柄の発掘を、並行して進めていきたいと考えている。(石井治彦)