2020年の株価は2万7000円超の予測も
マネックス証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏は2020年の日本株の見通しを、
「2万7000円を超えて上がります」
と、予測する。
米中貿易摩擦や英国のEU離脱、香港デモ、貧富の格差拡大などのフラストレーションの蓄積といった世界的な情勢は予断を許さず、引き続き、こうした外的要因には注意が必要とクギを刺したうえで、
「2万7000円というと驚かれるかもしれませんが、2019年も2割ほど(4000円超)上昇しています。2020年はオリンピックがやってくる、企業業績も回復することを考えれば、15%程度の上昇、つまり今年と同じくらい上昇で到達する水準です」
と説明する。
一方、令和元年に新規に株式を公開(IPO)した企業は86件で、前年から4件減った。12月17日に東証マザーズに上場したクラウド会計のfreee(フリー)や、6月のクラウド名刺管理のSansan(サンサン、東証マザーズ)などのITベンチャーが増えた半面、前年のソフトバンクやメルカリのような大型案件はなかった。
上場直前の決算期で経常損益や最終損益が赤字だった企業は前年の12件を大きく上回る22件で、記録のある2009年以降では過去最高を更新した。FreeeやSansanもこれに含まれるなど、ITベンチャーによる先行投資がかさんだとされる。