「貧乏自慢は上級国民をニッコリさせるだけだよ」
このように全体的には「最低生計費という割には贅沢すぎる」という批判が多かったが、一方で、「貧乏自慢はやめようよ」という意見も少なくなかった。
「『そんなにかからない自慢』は日本の労働条件をいたずらに悪化させるだけ。『こういう計算出たから賃金上げろ』というデータの足を引っ張ってどうする。我々を搾取する上級国民をニッコリさせるだけの奴隷根性だよ」
「チキンレースじゃないんだから、もっと貧乏でも暮らしていける自慢はもう流行らないよ。なぜできるだけ稼いで、もっとゆとりある暮らしをしてはいけないの。修行僧なの、私たち?」
もっとも、こんな意見もあった。
「今の若者に『若いころはカネがなくて三食すき家だった』と話したら、『なにそれうらやましい。すき家なんか週一の贅沢じゃない?』だよね。でも、バブル時代より今の時代のほうが物価は低いし、インターネットがある分、安く楽しく過ごすことができるから、今の若者が貧しいとか、かわいそうとか、言えないと思うな」
たとえ、月25万円に届かなくても、若者たちは賢く生活を送っているということだろうか。
(福田和郎)