転職先で、就業した前後に「ギャップ」を体感した女性は約9割――。また、このうち5割以上の女性が、そのギャップが原因で退職したことがあるという。
調査は、人材サービス大手のエン・ジャパンが運営する、正社員勤務を希望する女性向け求人情報サイト「エンウィメンズワーク」の利用者を対象に、2019年10月15日~11月13日にインターネットで実施。485人から有効回答を得た。12月20日の発表。
職場の雰囲気や仕事内容が違った
調査によると、「就業前後でギャップを感じたことはあるか?」の問いに、89%が「ある」と回答。「ある」と回答した人に、ギャップが原因の退職経験の有無を聞くと、56%が「ある」と答えた。
ギャップを感じたことがあると答えた人が、最も多く指摘したそのポイント(複数回答)は「職場の雰囲気」(58%)。このことについては、次のような具体的な指摘が寄せられた。
「説明会では穏やかな社風を強調していましたが、実際に入社してみると常に怒鳴り声が響いてる環境でした」(23歳)
「職場の雰囲気は良いと聞いていたが、業務以外の会話がほとんどないうえに、グループができ上がっていて、疎外感を感じました」(42歳)
「ギャップ」ついて、2番目に指摘が多かったポイントは「仕事内容」(55%)だった。
「秘書業務で採用されたが庶務の仕事だった」(38歳)
「データ入力メインと聞いていたが、実際は電話対応が多かった」(42歳)
―― など、業務内容が事前の情報と異なったケースが多い。
ギャップを感じたことについて、考えられる理由は「急いで転職先を決めたから」(36%)、「情報収集が不足していたから」(30%)、「選考時の確認が不足していたから」(27%)、「妥協して転職先を決めたから」(26%)、「印象だけで転職先を決めたから」(26%)―― の順で、ほとんどの女性が準備、情報、確認などの不足を反省していることがわかる。
「就業前後でギャップを感じたことはない」と回答した人たちに、その理由を聞いたところ、「求人情報の読み込み」(43%)、「面接時の確認」(31%)、「インターネットでの情報収集」(22%)などが上位を占め、こちらは準備や情報収集、確認作業を怠らなかったことによる成果であったことが示されている。