ウェブサイトのブランド力で、楽天市場が「総合編」の通年で首位になった。日経BPコンサルティングは、3万人以上のネットユーザーが国内500のサイトを評価する「Webブランド調査」の「2019年秋冬」の結果をまとめ、12月20日にその内容を公表した。
楽天市場は「2019年春夏」で3年ぶりに首位に返り咲き、同年の通年トップを維持した。
「行動喚起」の評価が500サイト中トップ
同調査は、ウェブサイトのリニューアルの効果や、製品への関心、企業の好感度への影響などを明らかにする目的で、半年ごとに年2回実施されている。
「Webブランド調査2019-秋冬」の調査は、2019年10月11日~18日に、20歳以上のインターネットユーザーで、日経BPコンサルティングの提携調査会社の調査モニターを対象にインターネットを使って実施。3万6120件の有効回答を得た。
楽天市場は6つの評価指数のうち「サイト・ユーザビリティ」「態度変容:企業活動」が前回より低下したものの、「態度変容:製品・サービス」「行動喚起」がそれぞれ上昇し、ブランド指数を押し上げた。「態度変容:製品・サービス」に関わる個別項目としては、「サイト上のキャンペーン・ゲーム等の利用意向」の得票率が上昇。トップページ上でのキャンペーン関連の情報発信が豊富で、来訪者の関心を高めている。
楽天はまた、「行動喚起」の評価が前回同様に500サイト中1位を獲得。日経BPコンサルティングでは「日常生活に溶け込んだオンラインショッピングサイトとして、高い支持を得ているといえる」としている。
一般企業サイト編は「サントリー」が企業活動の訴求に対する評価上昇で、5回連続で首位を獲得。一般企業サイト(インターネット専業企業サイトを除く)のトップ3はほかに「東京ディズニーリゾート」「ヤマト運輸」。
前回から今回にかけてスコアが大きく上昇したサイトのトップ3は「富士ゼロックス」「東京ディズニーリゾート」「イオンネットスーパー」。「富士ゼロックス」は「態度変容:企業活動」のスコアが大きく上昇し、指数を押し上げた。このサイトは大幅なリニューアルは実施していないものの、トップページ上に「働き方改革」に関する事例紹介や資料ダウンロードなどのコンテンツ付加。個別の評価項目を見ると、「企業の取り組みが理解できた」「企業の取り組みに関心を持った」の項目の得票率が上昇しており、日経BPコンサルティングは「社会的意義のあるコンテンツとして評価されたということが考えられる」と指摘した。