「人生100年時代、年金だけで生活ができるはずがない」
このようにシニア世代と一緒に働くことに好意的な人々は、自分自身がシニアになった時もずっと働く続けたいを考えている人が多いようだ。
そこで、若手世代に「定年制の廃止に賛成するか」を聞くと、「賛成する」(35.2%)、「どちらかといえば賛成する」(41.8%)と合わせて77.0%となり、8割近くの人が定年制廃止に賛成していることがわかった=図表2参照。
定年制廃止に賛成の理由は、こんな声が多かった。
「(晩婚化で)定年を過ぎても子育てがひと段落していない人が増えている」(20代・女性・接客販売)
「人口が減っていくなか、定年という考え方自体が馴染まなくなっていると思う」(40代・男性・システムエンジニア)
「働き方や生き方が多様化している。定年制の設置や廃止は企業ごとに自由に決めればよいと思う」(30代・男性・営業)
「年金制度がなくなるかもしれないので、長く働ける環境作りが必要だ。長く働いて、年齢に関係なく転職ができる世の中になってほしい」(30代・男性・クリエイター)
「人材はますます不足するので働きたいと希望する人にはチャンスを与えるべき(40代・男性・クリエイター)
「人生100年時代、定年で辞めたあと年金だけで生活ができるかといわれたら絶対できない。働きたい人が働き続けられる世の中にしてほしい」(20代・女性・機械系エンジニア)
「再雇用制度の場合、能力が落ちるわけでもないのに定年を過ぎた瞬間に急に給料が低くなる。能力に見合った給料の支払いが必要だ」(20代・男性・機械系エンジニア)
若い世代にとって、現在一緒に働いているシニア世代は、年金制度がますます厳しくなる将来の自分たちにとって、写し鏡のような存在なのかもしれない。
なお、調査はワークポートが登録した全国の20代~40代の転職希望者273人を対象にアンケートを実施。2019年12月10日に発表した。