海外メディアに変化?「安倍スキャンダル」はこれからが「満開」!(井津川倫子)

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安倍スキャンダルは「おいしいネタ」が満載!

   海外メディアの報道を見る限り、「桜を見る会」は忘れられるどころかより厳しいトーンで報じられています。なかでも皮肉たっぷりなのが、フランスのAFP通信の報道です。

Cherry blossoms prompt full-blown scandal for Japan's PM
(「桜」が日本の首相のスキャンダルを「満開」にした)
prompt:刺激する、促す
full-blown:満開の

    「桜を見る会」が「It might be the most Japanese of political scandals」(日本最大の政治スキャンダルになるかもしれない)と示しつつ、その理由を「It has plenty of juicy elements」

   (「おいしいネタ」がてんこ盛り)だと分析しています。

   「juicy」は、日本語でも飲み物や食べ物が「ジューシー」だという意味で使いますが、「興味をそそる」とか「ビジネスのうまみがある」といった意味もあります。ここでは、「おいしいネタ」というニュアンスでしょうか。

   しかも、「おいしいネタ」として、「マフィアと疑われる人たちが出席していた」「証拠が消える」「障害者雇用をめぐる安倍首相の失言」をあげています。世間の関心を引く「ネタ」が次から次へと出てくるので、もっと大きなスキャンダルに発展する可能性があると示唆しているのでしょうが、それにしても容赦のないストレートな表現です。

   ほかのメディアも、安倍首相の支持率が低下し始めたことや、首相の4選を望まないといったアンケート結果を報じています。

Japan Cherry Blossom Scandal Starts to Drag Down Abe Support 
(日本の「桜を見る会」スキャンダルが、安倍首相の支持率を落とし始めた:Bloomberg)
As scandal simmers, majority of Japan firms want PM Abe to finish term
(スキャンダルがくすぶっているなか、日本企業の大多数が安倍首相の4選を望まない: Reuters)
simmer:くすぶる

   こうして見ると、海外メディアでは、「桜を見る会」については「スキャンダル」だという認識がすっかり定着しているようです。AFPが指摘するように、「マフィア」や「シュレッダー」など、万人の関心をそそる「おいしいネタ」が次々と飛び出してきますから、まだまだ忘れられることはなさそう。海外メディアのストレートな報道、これからも追っかけていきたいと思います。(井津川倫子)

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井津川倫子(いつかわりんこ)
津田塾大学卒。日本企業に勤める現役サラリーウーマン。TOEIC(R)L&Rの最高スコア975点。海外駐在員として赴任したロンドンでは、イギリス式の英語学習法を体験。モットーは、「いくつになっても英語は上達できる」。英国BBC放送などの海外メディアから「使える英語」を拾うのが得意。教科書では学べないリアルな英語のおもしろさを伝えている。
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