「役に立ちたい」という思いを素直に話してみよう【ひろ子ママの教訓 その1】

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

   アニメでおなじみの「サザエさん」。その父、磯野波平さんは1950年代の設定で、54歳になります。当時の男性の平均寿命は58歳だったそうです。60歳定年が始まったのが1988年ごろなので、波平さんは定年前の1〜2年前だったことが推察できます。そこから100年経たずして、平均寿命は伸び続け、定年も60歳、65歳......と。この先70歳ともいわれているのが現在です。

   「24時間働けますか」。そんなCMが流れていた時代に、夜中まで働き詰めで、そろそろ定年したいなと思ったら、今度は定年が延びていく。もはや何が幸せで、何が不幸なのか、まったくわからない時代に突入。さらに追い討ちをかけるような、「会社にぶら下がる、働かないおじさん」批判では、ココロが折れても仕方がありません。

   イマドキの50~60代が、何ができるか、何をするか。これから誰もが通る道の「心の持ち方」などにお答えしていきたいと思います。

   さて、第1回のご相談は、50代・管理職のAさんがお客様です。

  • 「スナックひろこ」は50~60代のオジサンでにぎわう……
    「スナックひろこ」は50~60代のオジサンでにぎわう……
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奥さんのために作った「焼きそば」なのに怒られて......

   Aさんのお話です。

「『働き方改革』ということで、会社からは定時退社、残業を減らせと言われ、19時前には会社を出ることが当たり前になってきました。これまで、21時過ぎても会社にいることが当たり前だったんですよね。最近は、土日に会社に行くことも滅多にありません。先日の休みの日に、奥さんが友達と出かけてくるというので『夕飯、焼きそば作っておこうか?』と聞くと、『お願い』と頼まれたので、自宅の近くのスーパーで麺、キャベツと人参、お肉を買って作りました。
   ところが、奥さんが帰ってくるなり『キャベツもお肉もあるのに、また買ったの? ムダなことしないで!』と怒られました。『ありがとう』って言ってくれると思ったのにな......。 じつは、こんなことは1回だけじゃありません。夫婦中もギクシャクしています。だんだん、自宅に帰るのがつらくなってきました」

   と。

   今回のような質問は、これまで仕事に没頭してきた50代だけでなくても、働き方改革で帰宅時間が早くなった既婚者の男性からよくある質問です。

   ちょうど先日、「トヨタ式ホワイトカラーの生産性向上」というセミナーに参加したので、トヨタ公式の「ダンドリの教科書」(リンク:https://www.amazon.co.jp/ebook/dp/B01N55HH2V)トヨタ公式-ダンドリの教科書-トヨタ自動車株式会社・業務品質改善部を元にお話しましょう。

   ちなみに、「トヨタ式」という本はよく見かけますが、トヨタ公式の本はこの1冊だけだそうです。

焼きそば作りの失敗とダメな会議の原因はいっしょ!

   ふだん、仕事を始める時にはどのように進めますか?

   思いついたことにやみくもに手をつけるのではなく、ゴール、仕事の段取りを考えてから進めますよね。家事も仕事と同じように考えると、特に男性はわかりやすいかもしれません。

   たとえば、会議を開催する場合を考えてみましょう。正直、「参加する意味あったの?」「結論が出ずじまいで、会議のための会議?」という意味のない会議って、たくさんありますよね。これは事前の準備不足が原因です。

   会議を開くまでの段取りでいうと、

(1)会議の目的を明確にする(なぜその会議が必要か? 何を議論するのか?最終的なゴールはどこか?)
(2)参加者の選定(本当に必要な人だけを選定)
(3)会議のアジェンダを作成して事前に共有

   その他、会議室の手配・日程調整もありますが、ざっとこんな感じですね。

   それを、焼きそば作りに当てはめると、

(1)焼きそば作りに必要な材料を把握
(2)冷蔵庫など確認して、自宅にある材料を確認
(3)足りない分を購入して、調理

   特に女性は、冷蔵庫の中身をいかに使い切ることを考えます。大量のキャベツを見たら「イラっ」とするのもわかります。Aさんにしては、よかれと思ったやったことなのに裏目に出てしまいました。

   こうした段取りの悪さが原因でトラブルことは、オジサン社員の皆さんも、仕事の場面でも遭遇した経験があるはずです。

「段取り」と「思いやり」は同じくらいのバランスがいい

   相談者のAさんも、多くのオジサン社員も、「せっかくやってあげたのに」「手伝ってあげたのに」――。そんなスタンスで、愚痴を言われる人が多いんですね。

   じつは、私はバツ1ですが、元夫ともこのようなやり取りを何度か経験したことがありますよ(笑)

   ふだんは手伝ってくれないのに、手伝ってくれたかと思うとそれが余計なお世話だと、当時は、ほんとイラッとしましたね。そこに、「やってあげたのに」何て言われると......。「ありがとう」のひと言も言えませんでした。喧嘩になって、そのうち、手伝ってもくれなくなるんですよね。

「人生100年時代」です。すでに家庭の中の役割も、どんどん変化しています。近い将来、AさんよりもAさんの奥さんのほうが、バリバリ働くという可能性もありますよね。    今回のAさんのようなパターンにならないように、まずは奥さんに手伝う理由を伝えることも大事です。これが、段取りと同じくらい大事な「思いやり」です。言葉で伝えることは、仕事でも家庭でもすごく大切なんですね。    長年連れ添った夫婦だから、部下と上司なんだから、言わなくてもわかるだろう......。これは危険です! 仮にアナタが50歳でも、残り約50年ありますから、熟年離婚に繋がっちゃいます。 「○子(奥さんの名前)も仕事頑張っているから、これから僕もできることは手伝うよ」

   と、ひと言を添えて伝えてあげるといいでしょう。

「家事のことはよくわからないから、間違っていることとかは教えてね」

   と、言ってから手伝うのがいいかもしれません。

   ケーキも添えて。そうすると失敗も大目に見てくれるはずです。

   ただ、これまで家事をしたことがない男性が、いきなりそんなことを言うと「裏があるのでは」と勘ぐられたり、ビックリされたりすると思いますが、そこはぜひ続けてみてください。

   でも、何度も同じ失敗したら、呆れられちゃうので振り返り、修正もしてくださいね。(ひろ子ママ)

ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
ひろ子ママ (こまま・ひろこ)
仮想スナック「ひろこ」を経営
古代マヤ暦シンクロ協会認定講師、ライター

不動産業界での営業、教育業界でのコーディネーターなどを経て、組織や人材開発に携わりながら、コーチングも行っている。鳥取県生まれ、大阪在住。多拠点生活に向けて活動中。
「キャリア50」https://career50.jp/?s=ひろ子ママ
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